カンブリア宮殿

金原ひとみ×ヒャダイン 経済トークショー人

毎週木曜日1106分 ~1155
テレビ東京系にて放送中

テレ東BIZで配信中

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2024620日 放送

"変幻自在" 200年企業の秘密

  • 鈴与グループ 代表 八代目 (すずき よへい)

陸・海・空のあらゆる物流関連事業を中心に、商社・建設・食品・地域開発と、多種多様な分野でビジネスを展開する鈴与グループ。グループ会社は139社にも上る。そんな鈴与グループが大切にしているのが、「常に社会から必要としてもらえる存在であれ。そのためにはどんな変化も恐れない」という考え方。それは、鈴与の社員に脈々と受け継がれている「共生(ともいき)」という理念に基づくのだという。200年以上に渡り、「共生」の理念を守りながら、革新的なビジネスを生み続けている鈴与グループの全貌に迫る。

社長の金言

  • “個が自立”して初めて対等に仕事ができる
  • 未公開インタビュー

    未公開インタビュー
  • 座右の銘

放送内容詳細

創業220年 グループ139社を誇る静岡の巨人

今年春、静岡県島田市で開催された観光ツアーの目玉は、機体に「FDA」と書かれた小型ジェット機で楽しむ富士山上空の遊覧飛行。この、FDA=フジドリームエアラインズの母体企業が今回の主役、“鈴与グループ”だ。社名を聞いたことはあっても、何の会社かよく分からないが、地元・清水で話を聞くと、「知らない人はいない」「陸海空、何でもやっている企業」だという。港近くの道路沿いを走ると、トラックや倉庫などいたるところに「鈴与」の文字。実は、事業は物流から商流、ドレッシングや缶詰の製造を行う食品事業、清水エスパルスの運営協力、エネルギー事業や建設業に至るまで、グループ会社の数は139社にも上るという。その始まりは江戸時代後期の1801年。清水港の廻船問屋として創業した。創業者・鈴木与平の名は代々受け継がれていき、現在は8代目。多方面にわたる事業の中でも特に売上を伸ばしているのが物流事業で、ここ10年は、ほぼ右肩上がり。その理由は、サプリメントの充填や、サッカーボールの空気入れまで、従来、メーカーや店舗が行っていた仕事を代行するなど、“顧客のかゆいところに手が届く”サービスが支持されているからだという。さらに、AIやロボットを活用したトマトの栽培や、その農園で出る規格外の野菜を活用したバイオガス発電など、グループ会社の連携によって新たなビジネスを次々と生み出し続けている。

なぜ巨大グループになったのか? 8代目・鈴木与平の歩み

グループ傘下の航空会社フジドリームエアラインズは2009年、静岡空港の開港とともにスタートした。“地方と地方を結ぶ”というコンセプトを打ち出し、東京以外の地方都市を結ぶ便を増やし続けている。この航空会社の設立には静岡という地方都市で生まれ育ち、大学時代はグライダー部に所属した与平氏の「飛行機によって地方と地方の直接的な交流を生み出したい」という強い思いがあった。そんな与平氏は東大経済学部を卒業後、日本郵船へ出向。パリやロンドンで海外赴任を通じて物流の基礎を学んだ。実は、鈴与の跡継ぎになる人生を避けていたというが…父である7代目与平氏から帰国を命じられ、帰国後目の当たりにしたのは、赤字に陥っていた鈴与の姿だった。更に3年後、叔父の急逝に伴い36歳の若さで社長に抜擢。苦境の中取り組んだのは、多角化していた事業の整理だった。当時、稼ぎ頭であった石油やガスなどの商流部門。そこに甘える形で伸び悩んでいた部門の切り離しなど、事業の専業化・分社化を行ったのだ。代々続いてきた事業のテコ入れには、“それぞれが自立した上で手を取り合う”という、鈴与が掲げる「共生(ともいき)」の理念が活きた。

物流業界の危機 2024年問題にどう立ち向かう?

今年4月、トラックドライバーの時間外労働が年間960時間に制限されドライバー不足が問題に。しかし鈴与は、10年以上前からこの事態を想定し、取り組みを進めていたという。そこには鈴与独自の物流システムがあった。一般的な大型トラックの2倍近い荷物を積める“特注トレーラー”を使い、一つの荷物を中継先で別のドライバーにバトンタッチする、「中継輸送」という方式で対応。ドライバーはその日のうちに帰宅できる。働く時間が短くなった分、給料が減るのでは?と思いきや…鈴与の働き方改革を評価した荷主から依頼が増加し、ドライバーの給料は上がっているというのだ。さらに、海上ではRORO船と呼ばれる貨物専用フェリーを使い「モーダルシフト」を推進、CO2の削減にも寄与している。

ゲストプロフィール

鈴木 与平

  • 1941年 静岡県生まれ。東京大学経済学部卒業後に日本郵船にて社会人経験を積んだ後、生家が経営する鈴与グループの中心的存在である「鈴与株式会社」に入社。物流を手掛ける同社の“モノを運ぶ”という業務を軸としながら徐々に業務の範囲を拡げ、今では139社を抱える巨大グループを作りあげた。2001年に鈴与グループが200周年を迎えた際、八代目 鈴木与平を襲名。現在は鈴与グループ代表、鈴与(株)の会長を務める。

企業プロフィール

  • 創業:1801年
  • 売上:4,920億円(2023年7月現在)
  • 従業員数:12,800名(2023年7月現在)
  • 主な事業:総合物流の<鈴与株式会社>、商社の<鈴与商事株式会社>、総合建築の<鈴与建設株式会社>、トラック運送の<鈴与自動車運送株式会社>の4社を中心に、139社を持つ巨大グループ。

村上龍の編集後記

フジドリームエアラインズという名称、富士山静岡空港に間に合わせるために物流大手の鈴与が立ち上がったという風に描かれる。実際は少し違う。鈴木与平氏の夢のために、できたエアラインなのだ。与平氏は、学生時代はグライダーに乗り、大空への夢を育んできた。だから、日本で唯一のリージョナル航空会社を作った。航空会社は「物流の華」だ。だがリアルな部分は、創業時からフライトシミュレーターを持つことに象徴される。初代、船で江戸などに米を運んだ廻船問屋としての伝統は、しっかりと守られている。

村上龍の編集後記画像

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