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用語解説

森田豊先生

森田豊先生による「ドクター調査班」医療用語解説

医療ドラマは聞き慣れない用語が並び、難しい印象がありますよね。
そこで!ドラマの医療監修を担当して頂いている森田豊先生が各話に出てくる医療用語をピックアップして、放送前に分かりやすく解説します!

医療解説 第三話 医師・医療ジャーナリスト 森田豊(医療監修)

[ いんすりん ]

インスリン

血液中の糖分(ブドウ糖)の値である血糖値を調節しているホルモンで、膵臓という臓器から分泌される。ごはん、パン、イモ類、砂糖など、糖質の含まれているものを食べたり飲んだりすると、糖分は血液中に溶け込んで全身に運ばれ、エネルギーとして働く。仮に糖質をたくさん摂取しても、血糖値は、健康な人では、異常に高くならないように調節されている。すなわち、血糖値が高くなりかけると、膵臓からインスリンというホルモンが出て、糖分を筋肉や脂肪などへ取り込ませ、血糖値を下げるように働いているからである。

[ とうにょうびょう ]

糖尿病

インスリンの働きが十分でないため、血糖値が異常に高くなっている状態のことをいう。糖尿病には1型と2型の二つのタイプがある。1型は、インスリンを作る膵臓の細胞が何らかの原因で壊されることで、インスリンが作られなくなった状態を示す。子供や若年者に多く、生涯にわたってインスリンの注射が必要となる。2型は、インスリンの分泌が少なくなるか、働きが悪くなるために生じ、主として中高年以降に見られ、日本の糖尿病患者さんの98%以上をしめる。2型は、遺伝的な体質に加え、食べ過ぎ、運動不足、肥満、ストレスなどが原因として考えられ、治療としては、生活習慣の改善の他、進行した例では内服薬もしくはインスリンの注射が必要である。糖尿病を治療しないで放っておくと、腎臓、目の網膜、神経などに重篤な合併症が生じる。現在、腎臓の働きが衰え、人工透析を受けている患者さんの原因の第一位が糖尿病である。

[ ていけっとうほっさ ]

低血糖発作

血糖値が異常に低くなることによって生じる様々な症状のことをいう。糖尿病の治療中にインスリンが過剰に投与されたり、食事の摂取が不足していたりすることで生じることが多い。主な症状としては、生あくび、空腹感、さらに血糖値が下がると、無気力、会話の停滞、発汗、動悸、手指のふるえなどがある。さらにひどくなると、痙攣を生じたり、意識を失ったりする。低血糖症状が生じた場合には、すぐに糖質をジュースや砂糖から摂取するが、意識を失った患者さんでは、ブドウ糖の注射が必要となる。

[ うっけつせいしんふぜん、はいすいしゅ ]

うっ血性心不全、肺水腫

うっ血性心不全とは、様々な原因によって心臓の働きが損なわれた状態をいう。心臓は全身が必要とする血液を送り出すポンプだが、このポンプの働きが衰えて、肺や様々な臓器にむくみが生じるのがうっ血性心不全である。この状態では、血液の中の液体成分が、血管の外にしみ出した状態となり、特に肺の中で液体がたまるとガス交換ができなくなり、肺水腫と呼ばれる状態となり、呼吸が苦しくなる。治療には、余分な水分や塩分を排出させるための利尿薬や、心臓のポンプの働きを高める強心薬などが使われる。一般的には、心筋梗塞、高血圧などが、うっ血性心不全の原因となりうる。

[ えすじーえるてぃーつーそがいやく ]

SGLT2阻害薬

糖尿病の新しい治療薬の一つである。従来の糖尿病の治療法であるインスリン注射は血液中の過剰な糖を筋肉や脂肪に溜め込むませるものであるが、本剤は、尿の中に糖を積極的に排出させることで血糖値を下げるという画期的な薬と考えられている。インスリンによる糖尿病治療に比べて、低血糖発作の危険性が少なく、また、体重を減少させる効果も期待されている。新しい薬なので副作用について十分にはわかっていない。特に利尿薬との併用は脱水に陥る危険性があるため推奨されない。

各回の医療解説

医師・医療ジャーナリスト 森田豊 (医療監修)

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