
小さい頃からの夢の舞台 オリンピック初出場の平野美宇 写真:森田直樹/アフロスポーツ
東京オリンピック卓球競技<7月24日~8月6日> 9日目の8月1日、女子団体1回戦の日本対ハンガリーは、日本が3試合をすべて3-0で勝つ快勝でベスト8進出を決めた。
まず第1試合はダブルス。石川佳純(全農)と、今大会初登場の平野美宇(日本生命)のペアが、ファゼカシュ/ペルゲル(ハンガリー)ペアと対戦する。
先にコースを厳しく突いて攻める日本ペアが終始ラリーの主導権を握り、粘るハンガリーペアを押し込む。日本ペアのサーブも効いており、3球目攻撃も随所に決めた日本ペアが、3-0でまず1勝目を挙げた。
第2試合はシングルス銅メダリストの伊藤美誠(スターツ)が登場。ここでハンガリーがエース起用したのは、負傷で欠場した本来のエース・ポータではなくマダラース。
試合はサーブレシーブの小技から、スマッシュ・ドライブにつなげる伊藤が圧倒し、マダラースはミドルに来たボールをボディワークで返球するのがやっと。危なげなく伊藤が3-0で快勝した。
第3試合、シングルスの初戦となる平野美宇と左腕のペルゲルが対戦。平野はコンディションのよさをうかがわせるような、コース・威力・正確性を兼ね備えたフォアドライブを見せつける。巻き込みサーブでも再三エースを取って、3-0で勝利した。
卓球界の古豪ハンガリーに、まるで隙を見せなかった日本。準々決勝は台湾とアメリカの勝者と対戦する。
平野美宇 写真:ロイター/アフロ
【東京オリンピック】
<女子団体戦1回戦>
日本 3-0 ハンガリー
※5試合制(3戦先勝)
<第1試合>
石川佳純/平野美宇 3ー0 ファゼカシュ/ペルゲル
11-7/11-7/11-8
<第2試合>
伊藤美誠 3ー0 マダラース
11-2/11-6/11-6
<第3試合>
平野美宇 3ー0 ペルゲル
11-3/11-5/11-7
<第4試合>
石川佳純 ー マダラース
<第5試合>
伊藤美誠 ー ファゼカシュ
試合後インタビュー
── まず石川選手、キャプテンとして臨んだ団体戦で1ゲームも与えませんでした
石川:初戦ということで緊張もすごくあったんですけど、全員がすごくいいプレーをして、3対0で勝てたのはすごくいい自信になりました。
── 次に向けてチームとして課題、あるいは収穫があれば教えてください
石川:明日はまだ相手は決まっていないんですけど、たくさん対策練習もしてきたので、自信をもって戦いたいと思います。
── 平野選手、はじめてのオリンピック、どんな意識で臨みましたか
平野:初戦としてはすごくいいプレーができたと思いますし、すごく小さいころから目指してきた舞台なので、この舞台に立てるだけでもすごい感謝の気持ちをもって臨めたので、すごくよかったです。
── 5年前、スタンドで見ていたこの舞台、改めてプレーしてみてどうでしたか
平野:すごくプレーしていても楽しくて、やっぱりオリンピックは特別だなとすごく感じました。
── 伊藤選手、エースとして臨んで、3種目目とは思えない動きに見えたんですけれども
伊藤:この2日間ですごく睡眠をとれたので、本当に動きがよくて、動けるだけで幸せってすごく感じました。
── 試合開始の10分前ぐらいでもおにぎりを食べていらっしゃいました
伊藤:はい、食べていました(笑)。やっぱり練習でいっぱい動いておなかがすくので、試合でパワーを出せるようにおにぎりを食べました。
── いいプレーができた一番の要因は
伊藤:まず開催をしていただいたことで、たくさん試合ができるっていう喜びと、チームメイトと楽しく試合ができるっていう喜びを、すごくかみしめて試合をしていました。
■東京2020 出場チーム・出場選手・ドロー
