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2014年12月11日 放送
ハイテクで漁師を救う!
革命起こした小さな世界企業
- 東和電機製作所社長 浜出 雄一(はまで ゆういち)
「大量のロボット導入で、日本の労働力問題は解決する」そう語り、ロボット事業へ参入したのは、ソフトバンクの孫社長。ところがある業界で、すでに"ロボット革命"を成し遂げた中小企業がある。それが...イカ釣りロボ。漁師に伝わる名人のノウハウを次々にコンピュータ化。漁火に集まったイカを大勢の漁師が釣り上げる―そんな光景を過去のものとし、漁をたった1人の作業に変えた革命的ロボットだ。日本のみならず、中国や韓国、南米、ニュージーランドなどに輸出、世界シェアは実に7割を誇る。後継者不足から魚の流通までも一変させた"漁業革命"。それを現実のものとした、知られざる地方の世界企業を取り上げる。
社長の金言
- 客の声に真剣に向き合うことこそ原点Tweet
-
RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
イカもマグロも名人技で釣り上げる!漁業に革命起こしたロボット
北海道・羅臼に毎年9月頃から集まってくる100隻近くのイカ釣り漁船。その漁師たちが口を揃えて言うのは… 「この機械がなきゃ、仕事にならない」。その機械こそ、東和電機製作所が開発したし「イカ釣りロボ」だ。かつては、漁師の「しゃくり」と呼ばれる手の動きで、疑似餌を魚に見せかけて釣り上げていた。しかし1隻に15台ほど並んだイカ釣りロボが、コンピュータ制御で再現した「しゃくり」で、次々に釣り上げていく。さらに、位置センサーで船の揺れを感知することで、糸を絡ませないなど、人間が行っていたイカ釣り漁を、ハイテク技術で飛躍的に進化させた。 漁師の数は激減しているが、このロボットのおかげで、たった1人で漁が出来るようになり、しかも1隻あたりの漁獲は、飛躍的に増えた。さらに漁獲が増えたことにより、市場への流通だけでなく、料理屋向けの「活イカ」など、新たなイカの流通をも生み出した。東和電機では、さらにマグロの動きに合わせ、自動で糸を制御する「マグロ一本釣り機」も開発。今やマグロ漁師の9割が使うなど、漁業の世界で革命を起こし続けているのだ。
漁師に怒られながら漁師とともに開発・・・強さの秘密
1963年、造船所の下請けとして創業した東和電機製作所。ある時、漁業を営む親類から相談を受け、モーターで糸を巻き上げる簡易的なイカ釣り機を製作したのがきっかけ。ヒットするが、40ものメーカーが参入。あっという間にトップの座を奪われてしまう。そこで、浜出社長が先頭に立ち、巻き返しのために取り組んだのがコンピュータ制御のイカ釣り機だった。その開発は、漁師の名人技を自動化するため、各地の名物漁師のものを訪れては試行錯誤の繰り返し…。浜出社長曰く「いかに日本中の漁師に貢献出来るか…そのためには、名人に通い詰め、 どんなに怒られても諦めない」漁師に寄り添う開発こそが、ライバルを寄せ付けないのだ。
ハイテク漁業革命 最前線!LEDで漁師たちに希望の灯を!
イカをおびき寄せるため必要な漁火。しかしその光のために油を使うため、一晩で10万円以上も燃料代がかかるという。今この燃料費が、漁師たちを存亡の危機に立たせている。そこで東和電機が開発したのは「LED集魚灯」。主流のメタルハライドランプに比べて燃料代が大幅に削減でき、既にサンマ漁では大活躍している。しかしイカ釣り向けの開発は、光量などの問題でなかなか上手く行かないのが現状。実はイカはかなり頭がいいらしい。そこで、東和電機は、自社の試験船で実際に漁をしながら、イカとの知恵比べに悪戦苦闘している。「日本の漁師の腕は世界一。彼らを助けることが私たちの使命」と言い切る浜出社長。執念の開発を取材する。
ゲストプロフィール
浜出 雄一
- 東和電機製作所社長 浜出 雄一(はまで ゆういち)
- 1947年函館生まれ。創業者の長男として生まれ、東和電機に入社。設計課で様々な商品開発を担当。その後、イカ釣り機のコンピュータ化を決意、自らが中心となり開発に取り組む。84年、父の死去に伴い社長に就任。完成させたイカ釣りロボの販売にこぎつけ、大ヒットさせる。2006年「今年のロボット大賞」中小企業部門受賞。「グローバルニッチトップ企業」選定。
企業プロフィール
- 本社:北海道函館市吉川町6-29
- 創立:1963年
- 従業員:52名
- 資本金:9900万円
浜出さんは、スタジオのモニタに映るアノマロカリスを見て「あれはイカの先祖ですかね」と言った。残念ながらイカの先祖ではない。だが、イカも実に神秘的な動物だ。満月の夜、イカは疑似餌に見向きもせず、ただぷかぷか浮いているらしい。東和電機は、地域の漁業に密着し、世界シェア7割という自動イカ釣り機を作り上げた。ローカルからグローバルへという、先端的な地域再生の典型だろう。政治家が謳う「地方創生」は、たとえば浜出さんのような、地域の漁師たちと、それにイカという生物への敬意と理解がなければ成立しようがない。

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