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だまされるな!アオイホノオ11のひみつ

庵野・山賀・赤井を含むクリエイティブ集団を指揮していた重要人物、岡田斗司夫が、物語の舞台である1980年代の世相や裏話を語ります!

岡田斗司夫プロフィール

8/9 更新第四話「いざ!東京出撃」のひみつ

トンコを抱きしめないモユル

宮崎駿初監督作品『ルパン三世 カリオストロの城』のラストシーンより。「おじさま!」と抱きつくクラリスを、逆に抱きしめられないルパン。アニメ史上に残る名シーン。宮崎は後に「抱きしめてくっついても、どうにもならない。男はやがて女に飽きて、女はやがて男に幻滅する」とクールに語っている。
宮崎にとってルパンはロマンチストだけど徹底的にろくでなしであり、そのろくでなしが数日間だけ恋をしたから美しいのである。その美しい数日間も、一時の激情に流されたら「当たり前の男と女の話」になってしまう。だからルパンは抱きしめないのだ。目の前のクラリスよりも「クラリスの恋心」を大事にしたいために。

「ウルトラセブン45話のフクシン君」

TV特撮シリーズ・ウルトラセブン第45話「円盤が来た!」
主人公のフクシン君は、昼は騒音まみれの鉄工所で働き、夜は星空を望遠鏡で見るのが唯一の楽しみ、という心優しい青年。しかしフクシン君のアパート向かいには、夜中も騒音を出す自動車修理工場がある。すっかり現実がイヤになったフクシン君は、夜空に円盤群を発見する、というストーリー。
赤井が「このアパートは騒音がうるさい」と嘆くのに対して、庵野は「この騒音はセブン45話のフクシン君の工場と同じ騒音だからいいじゃないか」と反論したのだ。

赤井の部屋の特撮セット

単にミニチュアセットがあるだけではなくて、ちゃんと70センチほどのテーブル上に配置されているのに注目。小さいミニチュアを撮影するときに巨大感を出すため「アオリ構図」で撮影するのは当たり前。そのためにはミニチュアセットは床の上では無く、テーブルなどに並べて地面より下の位置にカメラをセットする必要がある。
赤井が作ったセットは、そのまま「映画を作る」という意思と準備がうかがえるのだ。

赤井の作ったゴジラ

このミニチュアセットでもっともすごいのが、ゴジラ本体。岡田斗司夫が赤井孝美の才能をはじめて実感したのは、このゴジラを見たときである。
自在に曲がる針金で骨格を作り、その上に台所スポンジをちぎって貼ってカタチを作り出す。さらに皮膚として表面に風呂場用充填剤バスコークを塗って独特の皮膚感を出した。
当時の特撮や怪獣好きのマニアたちの作るフィギュアなどより、あきらかに数ステージ上の「撮影用ミニチュア」を、当時の赤井は独学で完成させていたのだ。

息を吹きかけて作る夜空

まるでモユルのオリジナル技法のように語っているが、これ岡田は中学校の時にすでにやっていた。当時からも各種の技法「筆を吹く」「筆を振り回す」「割り箸にホワイトつけて垂らす」などがあったように思うのだが・・・。

夏休みに持ち込み

マンガ編集部では、毎年夏休みになると地方から上京した学生の持ち込み原稿が寄せられる。その中にはモユルのようにペン入れ・仕上げ済みのものもあるけど、中には「ペン入れのみ」「下書きのみ」「構想を口で語る」などさまざまな中途半端作品がある。
そういう中途半端なしろものに貴重な編集者の時間を割くわけにはいかない。なので出版社に持ち込み電話したら、かならず「原稿は完成しているの?」と聞かれるのだ。

喫茶店でマンガを描く

「東京では全員、喫茶店でマンガを描いてる」とホノオは断言する。
もちろん間違いだが、これ当時のマンガファンは、たしかにそう信じていた。特にマニア人気の高いマンガ家・吾妻ひでおは、大泉学園前の喫茶店カトレアで毎日、仕事しているという噂があった。
これに憧れて、80年代のマニアたちは必要もないのに喫茶店で同人誌の原稿を書いたりした。ドラマ版「アオイホノオ」には登場しないDAICONスタッフ澤村タケシは、梅田の喫茶店でプラモデル一式を作り上げた伝説がある。喫茶店のテーブル上にカッターやヤスリ、塗料や筆を並べて半日がかりで作ってしまったのだ。
もちろん、こういうことをしてはいけないので真似は厳禁。

エンディングのマンガ

原作者・島本和彦が当時、持ち込みに行った原稿の実物。
これを見ると矢野健太郎の「石森章太郎に永井豪をプラス。それに松本零士も入ってる」と分析したのもよくわかる。
しかし見逃してはならないのは、関西の同人出身作家・聖悠紀の影響。メガネフレームの大きさや線の細さなど、当時のマンガマニアは聖の影響を強く受けた。島本の原稿は、ギャグのリズムや画風など、本当に80年代初頭の「マニアが描いたマンガ」としては100点満点のサンプリング具合なのだ。

※あくまで岡田斗司夫さんの個人的な感想であり、事実とは異なる可能性もあります。

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