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だまされるな!アオイホノオ11のひみつ

庵野・山賀・赤井を含むクリエイティブ集団を指揮していた重要人物、岡田斗司夫が、物語の舞台である1980年代の世相や裏話を語ります!

岡田斗司夫プロフィール

9/20 更新第十話「見えてきた光」のひみつ

「あしたのジョーを参考にした動き」

モユルが独白するとおり、かなり上手く真似ている。
「なんだとこの野郎」のカットで、主人公の目線だけが移動するカットや、キックの流線とのけぞる背中、アッパーカットの表現など、たしかに「あしたのジョー」と完全にわかる動きをしている。
この時代の自主アニメ、それも1人で作り上げた作品としてはかなり非凡な域に達しているのだ。

「ホルスを知ってる奴、本物を思い出して感動してくれ!」

よくここまで痛いセリフが描けた!その勇気に感動するなぁ。後に出てくるダイコンのオープニングアニメも、モユルが打ちのめされた庵野のウルトラマンも、実は作り手はみんなモユルのようなことを考えている。
だからこのシーン、99%の視聴者はその愚かさや自意識過剰に笑っているだろうけど、1%のクリエイターや元クリエイターの視聴者はいま、「たしかにそんなこと考えた!いまも考えてます!」「モユル、オレの心の奥を暴くのはやめてくれっ~!」と叫んでいるはずだ。
たとえばいまこの瞬間、映画「寄生獣」の作業しなければいけないはずなのに、テレビの前で奥さんといっしょに正座して見ている山崎貴監督!恥ずかしいでしょうそうでしょう。もちろん僕も恥ずかしい!

「ここはとんこさんに似たキャラをわざと出した」

このシーンに限らず、島本作品の女性キャラはすべて「その時に島本が惚れていた女性」そっくりだそうだ。森高千里にハマった時は、マンガ内にむりやりそっくりなキャラを出してしまったエピソードは、島本ファンには有名な話。
宮崎駿監督はいつも身近に「お気に入り」の女性がいて、やはりスタッフから見ていると「ああ、このキャラは彼女だな」とわかる場合もあるという。
ピカソも、多数の愛人の肖像画を描いた。作家というのはみんな同じだ。だからみんな、このドラマを七転八倒しながら見てるのだ。

「ごめんなさい、アニメなんか作っちゃって・・・」

土下座するモユル。いま山崎監督だけじゃなく、おそらく日本中の作家・クリエイターが悶絶しているシーン。
なにかを作るときは、思いきりうぬぼれないと作れない。実績のまだない若者は、うぬぼれとプライドだけを燃料に高みを目指す。
「高みを目指して作品を作る」というのは、ムリ目な女の子に告白するのと同じだ。だから99%は失敗する。すると「告白なんかしなきゃよかった」「好きになってごめんなさい」と深く、とてもとてもふか~く落ち込むことになる。

「とんこさんはオレのメーテルだ」

機械人間に母を殺された鉄郎は、機械への復讐を誓う。鉄郎の前に現れた謎の美女メーテルは、「機械の体をあげる」と誘って、銀河鉄道999に乗せる。
メーテルとは「すべてを認め、癒やし、励ましてくれる理想の女性」である。
しかしメーテルの目的は「機械化惑星メーテル」に鉄朗を連れて行くこと。そこで彼は人間でも機械の体でもなく、ただのネジに改造されようとする。メーテルの目的は未来を信じる若者たちを騙して、惑星メーテルの部品に改造することだった・・・。
その目的を知ったとき、鉄郎は絶望する。しかしメーテルの手を取り、その機械化惑星から逃亡。惑星メーテルはすべての「ネジ化された元・若者たち」が氾濫して分解してしまう・・・。
メーテルには、このように「導いてくれる聖女」「破滅させる悪女」の二つの解釈が存在する。ホノオにとってとんこさんとはなんだったのだろうか?

「岡田さん、大変です!」

このカットに登場する女子大生、おそらく雰囲気からして近畿大学か大阪大学かな?彼女には特定のモデルはいないんだけど、なんだかもう、とんでもなく「80年代の女子大生風」である。
前髪ぱっつん、ポニーテールというか単に頭の後ろでゴムで括った髪型、よく見るとなにげに隠れ巨乳。このあたりの再現率の高さはお見事!いや、こういう子、当時のスタッフにいるかと思って思い出そうとしちゃったよ~(笑)
ただし、服装がオシャレすぎる。カーディガンの肩掛けなんか当時、見たことないよ!

「サッポロポテトバーベキュー味と牛乳」

これは当時の山賀君と赤井君から聞いた庵野ヒデアキ取り扱いマニュアル。しかしこのマニュアルには重大な「抜け」があった。
庵野の主食は「酒と魚肉ソーセージと餃子」だったのだ!
たしかにサッポロポテトバーベキュー味と牛乳は、よく消費する。しかしそれだけでは栄養素不足か、庵野は動かなくなってしまう。
この時、餃子を与えれば、ものすごく元気になる。魚肉ソーセージがあれば、ゴキゲンだ。そしてなにより好きなのが酒だった。

風呂でウルトラセブン再現

実際には風呂ではなく、水風呂だったそうだ。庵野に聞いたら「風呂じゃありませんよ。水風呂ですよ。僕は常識人ですから」と語っていた。
庵野と赤井はこういう「ウルトラ再現芸」が好きで、その他には「シーモンス&シーゴラス対帰ってきたウルトラマン」というのもある。この時は山賀も「ウルトラバーリアーB型」役で参加する。

寒そうな赤井

岡田斗司夫の部屋には当時、ダイキン製の業務用エアコンが装備されていた。夏場はいつも、そのエアコンがフル稼働!25畳の部屋で、100畳でも余裕で冷やせる業務用エアコンを全開にしたらどうなるか?  答え:とてつもなく部屋が冷える。 当時、エアコン前のテーブルに置いてたコップの水が凍ったのを何人もが目撃している。 Googleやfacebookのサーバは極地など常時、氷点下の場所で稼働している。同じく、真夏でも息が白くなる部屋でないと、岡田斗司夫の脳は充分に動かないのだ。

「無事、岡田の意見は却下され」

この天野和美の「ウンコの早食い競争」には、一発で負けた。自分が主張している「誰もやったことがない」「とにかくインパクトが強い」という条件に合致し、なおかつ「なぜオ○コマークではダメなのか?」を一発で論証してるからだ。
この日より、「岡田さんがムチャを言いだしたら和美さんに頼め」がスタッフの合言葉になった。
なお、岡田斗司夫のアイデアはとにかく数が多く、しかも大部分が「誰も思いつかないオリジナリティ」に溢れている。しかし同じく、その大部分は発想が奇天烈すぎて使い物にならない。庵野秀明は後にこういう岡田のアイデア群を「岡田斗司夫の却下事典(百科事典のダジャレ)」と呼んだ。

「大丈夫です。音なんかでなくても大丈夫」

いや、実際は庵野を含めて全員パニック(笑)
僕は舞台の下手袖。武田さんは反対の上手袖。庵野たち3人は、会場中央の8ミリ映写機横にいた。映写機の操作ミスでは無く、会場の音響さんの勘違いだったが、それがわかったのは映写の後。とにかくその場ではなにも出来ず、ただパニックになるしかできなかった。
しかし、音なしでもこのアニメはバカウケ。あまりに受けたため、「一回限りの上映」のはずが、二日間のSF大会で6回もアンコール上映することになった。

「決めたぞ。オレはワンダーマスミの愛を受けとめよう」

ここまで勘違いしたかどうかは知らないけど、原作者の島本和彦は当時、本気でワンダーマスミに惚れていたらしい。なんと翌年のミノムシミノコ先輩の「ワンダーマスミ2」にもちゃっかり出演している。そして、なんか映画内でマスミにカッコいいとこ見せようと不自然な演技してるらしいのだ!
このあたりは監督・福田氏の証言を聞いてみよう。
「島本先生、もう本気で惚れちゃって、ワンダー2に出てるらしいんですよ!で、『見せてくれ』って言ったら、なんか異常に嫌がるの!とにかく無理やり見たら、もう恥ずかしいのなんの。演技はもちろん0点だけど、とにかく臭いセリフ言ってマスミに好かれようとしてるのが画面からムンムン伝わってきて、みっともねーったらありゃしない!」
吉祥寺の中華料理屋で座談会の終盤、思いきり暴言を吐く福田監督。それに「わー、みっともねー」「恥ずかしい」「バカ」と同調する山賀。もうね、奴らは鬼畜の極みですよ。
この「ワンダーマスミ2」、ミノムシ先輩のOKは貰ってるので、DVDボックス特典に入れるかどうか、いま検討中らしい。

番外 アメトーク

先日、アメトークで「タッチ芸人」がオンエアされた。マンガ「タッチ」をこよなく愛する芸人たちが集まって魅力を語り合う、という企画だ。テレビ朝日の番組なのに、フジテレビのアニメ「タッチ」映像をちゃんと使用していた。
これを見ていて思ったんだけど、たぶん半年以内にアメトークで「アオイホノオ芸人」やるよなぁ。いま芸人さんが一番見てるドラマだもん。たぶんペナルティのヒデさんあたりが「アメトークでアオイホノオ芸人するの、すでに予言されていました」というカンジで、この解説も紹介されるんだろうなぁ・・・

※あくまで岡田斗司夫さんの個人的な感想であり、事実とは異なる可能性もあります。

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