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2011年6月30日 放送
ニュース一筋に生きた男、
鳥越俊太郎の"がんとの付き合い方"
- ニュースの職人 鳥越 俊太郎(とりごえ・しゅんたろう)
二人に一人ががんになる。がん大国、日本。この病と共にどう生きていくのかは大きな問題だ。
日本を代表するニュースの顔、鳥越俊太郎。
新聞記者から週刊誌の編集長、そして売れっ子のテレビキャスターへ。
仕事もニュース、趣味もニュースだと言い切る鳥越は自らを「ニュースの職人」と呼んだ。2005年、その鳥越に直腸がんが見つかる。手術をしたもののがんは次々と転移。2006年には左右の肺、2009年には肝臓と計4回の手術を受ける。
それでも持ち前のジャーナリスト魂を見せる。なんと自らの闘病の記録映像を撮ったのだ。
それは「自分で自分を取材することでもあった」
さらに闘病中も精力的に執筆や取材活動をつづけ、がんに関する講演も積極的に受けている。がんで悩んでいる人たちがいると聞けば、全国どこでも飛んでいくという。
がんになり自覚した鳥越の死生観とは何なのか。旺盛な行動力はどこから来るのかに迫る。
社長の金言
- 真実に向き合い 忠実でいるTweet
-
RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
華麗なるジャーナリスト遍歴。支えていたのは現場へのこだわりだった。
毎日新聞入社後、数々の挫折を繰り返しながらも持ち前の好奇心から独自の取材方法を身につける。ロッキード事件ではいくら裏金が渡ったかを突き止めスクープをものにする。サンデー毎日に異動後、イラン・イラク戦争の取材で戦場ジャーナリストとして名を馳せた。 「真実は現場に行かなければ分からない」その徹底した現場主義で編集長に上りつめる。 そして、49歳でテレビキャスターへと転身。一躍テレビの顔に。 活躍の場が変わっても鳥越の現場主義は揺らがない。それを象徴するのが2000年に起きた「桶川ストーカー女子大生殺人事件」の調査報道だ。 マスコミは殺害された女子大生の派手な生活ぶりをセンセーショナルに報道。これに疑問を持った氏は事件の真相を徹底的に追及。警察の告訴状の改竄や怠慢をあぶりだした。 番組が放送されると国会でも取り上げられ、2か月後にはストーカー規制法が成立。 これにより、日本記者クラブ賞を受賞。現場主義の勝利だった。 そして今年、4月4日、鳥越はテレビ放映のあても無いまま福島第一原発へと向かった。30キロ圏内に避難指示が出された後、そこに入った日本のメディアが無いことへの反発だった。そしてついに福島第一原発の正門前にまで辿り着く。そこで鳥越が見たものとは何だったのか。ニュースの功罪、我々はニュースをどう見たらいいのかを報道姿勢から読み解く。
鳥越流「がんとの付き合い方」
その鳥越にがんが見つかったのが2005年のこと。直腸がんだった。 鳥越は自分に言い聞かせる。「これはチャンスだ」と。 始めたのは自らのがんを記録すること。テレビカメラで治療や手術を撮影し続けた。 自分で自分を取材する。ニュースの職人魂がここでもうずいたのだ。 がんはその後、肺、さらに肝臓に転移。これまで4回の手術を行った。 鳥越はそのすべてを記録していった。 エンディングノート(遺書)も公開した。 葬式は…。棺桶は…。遺影は…。 反響は大きかった。がんに関する取材や講演依頼が殺到。鳥越のスケジュール帳は仕事と検診で真っ黒に埋まっていった。 過密なスケジュールをこなすために筋肉トレーニングも始めた。週3回のペースでトレーナーを付けて行う本格的なもの。その元気な姿に人々は一様に驚く。 「今の自分があるのはがんのおかげ。がんにならなかったら、だらけた70代になっていた。」 そう笑顔で答える鳥越。その活力の源は何なのか。 ニュースの職人ならではの鳥越流「がんとの付き合い方」に迫る。
ゲストプロフィール
鳥越 俊太郎
- 1940年福岡県(吉井町・現うきは市)生まれ(現在71歳)
- 1955年京都大学・文学部を卒業
- 1965年毎日新聞社入社
社会部、外信部(テヘラン特派員)、サンデー毎日編集部へ勤務。 - 1988年サンデー毎日編集長
- 1989年毎日新聞社退社、
テレビ朝日系「ザ・スクープ」キャスター - 2001年日本記者クラブ賞
- 2003年関西大学社会学部教授
- 2005年直腸がんが見つかり、手術を受ける
- 2006年左肺に転移、1月手術。同年8月右肺を手術
- 2008年肝臓に転移
- 2009年4回目の手術を受ける
企業プロフィール
新聞記者という名称を聞かなくなった。「ジャーナリスト」も定着していない。メディア、マスコミと、まとめて呼ばれることが多い。個として報道に携わる人が、今もほとんどいないし、昔もいなかったからだ。そんな中、鳥越さんは「新聞記者の魂」を持ち続けている希有な人だ。あくまでも個人として、癌になった自分を見つめ、廃墟と化しつつある福島原発を見つめる。視線は常に鋭く厳しいが、精神の奥底には、正真正銘のヒューマニズムが息づいている。だからお会いすると、いつも優しい気持ちになる。

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最近、「カンブリア宮殿」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
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