カンブリア宮殿

村上龍×経済人

毎週木曜日1000分 ~1054

テレビ東京系にて放送中

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2011121日 放送

大量生産、効率至上主義の日本式に未来はない!
ワイン業界の異端児が語る、
「大きくなることに価値はない。これが日本を幸せにする経営だ!」

  • カーブドッチ 経営者 (おち・きいちろう)

20年前...ひとりの男が日本のワイン業界に反旗をひるがえし、誰一人見向きもしなかった新潟の砂丘地を開墾、小さなワイナリーを開いた。その名はカーブドッチ。今や年間30万人を集める超人気ワイナリーだ。
落社長は、丹誠込めてつくったワインを流通にのせ東京に売り込もうとは考えていない。「東京で売るのではなく、東京からワインを買いにきてもらう」というのが、落社長がカーブドッチ設立当初から掲げるコンセプトだ。そのために落が取り組んできたのは、カーブドッチを思う存分ワインを楽しめる空間にすることだった。敷地内には、四季折々の花々が咲き乱れるイングリッシュガーデンをつくり、レストランやカフェ、さらには温泉やホテルまで併設。今では東京から多くのワイン好きがカーブドッチをめざしてやってくるようになった。年間販売量の実に95%がワイナリーのショップやレストランでの直売だ。
だが落社長は、これ以上ワインの生産量を増やさないことに決めている。安易な規模の拡大は考えず、自分の目の行き届く範囲でブドウを育て、自分の土俵内で儲けるのが、落流のワイナリー経営。そんな落社長の考え方に共感した若者が、今次々にカーブドッチの周辺にワイナリーを開き始めている...

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社長の金言

  • 東京ではあえて戦わない
  • “価格”ではなく“感性”で買え!
  • RYU’S EYE

    RYU’S EYE
  • 座右の銘

    座右の銘

放送内容詳細

年間30万人が訪れる超人気ワイナリー

カーブドッチで育てているのは世界的に人気の赤ワインの品種、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、白ワインの代表格シャルドネなど、欧州系と呼ばれるワイン専用のブドウ。カーブドッチでは、これら欧州系のブドウを自家栽培、自家醸造して、年間6万本のこだわりのワインを生産している。ワインショップでは、1本3000円ほどのワインが次々に売れていく。 敷地に一歩足を踏み入れると、そこはまるでヨーロッパの田舎。人々を魅了するのは、こだわりのレストランの数々。南欧料理に、ドイツの本格ソーセージ、天然酵母のパン…客は美しい風景を眺めながら、思う存分ワインを堪能することができる。

純国産にこだわる落 その反逆の歴史

落は1948年鹿児島県生まれ。学生運動に明け暮れ、東京外国語大学を中退。 その後ワイナリー経営に興味を持っていた北海道の叔父に勧められ、76年渡独。 西ドイツの国立ワイン学校でワイン作りを学ぶ。 帰国した落を待っていたのはドイツとはかけ離れた日本の現実。当時日本には、海外から輸入したワインを日本で瓶詰めして国産として売っているワイナリーもあった。 落は決意する。「日本で育てたブドウで本物の国産ワインをつくろう」。落は北海道や長野を渡り歩き、それまで日本では難しいとされていた、欧州のワイン専用のブドウの栽培に取り組み、ついに新潟にワイン作りの理想郷を見つける。 だが落はその時44歳。手持ち資金はわずか200万円。銀行はまったく相手にしてくれない。 そこで考えだしたのが「ブドウの苗木のオーナー制度」。1口1万円でブドウの苗木のオーナーになると、10年間毎年ワインが1本送られてくるという制度だ。これが大当たりした。 わずか1年で3000万円を集めた。こうしてカーブドッチは会員数の増加とともにブドウ畑を広げ、様々な施設を充実させていった。

小さく個性的であれ! 新潟を一大ワイン産地に!

年間30万人を集める人気ワイナリーをつくりあげた落。だが落はこれ以上ブドウ畑を広げようとは考えていない。大量生産ではなく個性豊かなワインをつくる考え方を、落は留学先のドイツで叩き込まれた。ドイツではワイナリーだけでなく、町のパン屋もチーズ屋もソーセージ屋もその多くが個人経営。それぞれが小さいながら自分の商品に誇りをもち個性も主張する。それが地域社会に豊かさをもたらしている。 そんな落の経営に共感した若者が、カーブドッチの周辺にワイナリーを開き始めた。 5年前にカーブドッチの隣にオープンしたワイナリー「フェルミエ」。オーナーは元東京の証券マンという経歴をもつ本多だ。さらに今年また新たなワイナリーがオープンする。 ひとりの頑固者が荒れ地を開拓して始めたブドウ作りが今、都会から地方に人を呼ぶ、新たな産業を生み出そうとしている。

ゲストプロフィール

落 希一郎

  • 欧州ぶどう栽培研究所 代表取締役社長
  • 1948年鹿児島県生まれ。東京外国語大学中退
  • 1976年西ドイツ国立ワイン学校卒業
  • その後、叔父が経営する(株)北海道ワインでワイナリー事業に従事
  • 1992年新潟県新潟市(旧巻町)にてカーブドッチ設立

企業プロフィール

  • 所在地:新潟県新潟市西蒲区角田浜1661
  • 年商:10億円(うちワインの売り上げ1億円)
  • 従業員数:160人
  • 「ヴィノクラブ」会員数:約1万人

村上龍の編集後記

落さんのワインは「おいしい」という曖昧な評価を超えるものだった。誠実で、陰影のある香りと味わいがあった。要するに、本物だったのだ。ワインは基本的に「地元」のものであり、移動させると味も香りも落ちる。新潟の人々は本当に幸福だ。周辺には複数のワイナリーができつつあり、いずれ東洋のナパになるだろう。日本は全体的には衰退しつつあるが、やりようによっては真の意味で豊かになっていく可能性があるのだと、そう思わせる人々と地域が、数は少ないが、確実に存在する。

村上龍の編集後記画像

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社長の金言

  • 生産者がいて 食生活がある

    日本食べる通信リーグ 代表理事髙橋 博之

  • 戦うべき土俵を決めれば 中小企業も勝ち残れる!

    ダイニチ工業 社長吉井 久夫

  • 51対49で勝つ

    塩野義製薬 社長手代木 功

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