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2014年12月4日 放送
世界で400万本!驚異の大ヒット包丁
刃物の町から挑む100年企業!独自戦略
- 貝印社長 遠藤 宏治(えんどう こうじ)
鎌倉時代からの刀鍛冶の伝統を持つ岐阜県関市。ここを創業の地とする100年企業の貝印は、実はグローバル展開で大成功を収めている刃物メーカーだ。「ポケットナイフ」や「カミソリの替え刃」から出発した貝印だが、今や世界で400万本を売る大ヒット包丁を生み出し、アメリカ海軍も御用達のナイフを生産、世界79カ国で展開している。日本の刃物産業が衰退の一途をたどる中、創業から106年、見事に時代を生き抜いている秘密とは?
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RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
世界で400万丁販売の大ヒット商品“旬(SHUN)”
アメリカで250店舗を展開するキッチン用品の店、ウイリアムズソノマ。その売り場で、客が次々と買っていくのが、「旬(SHUN)」というブランドの包丁だ。まるで日本刀のような、あざやかな紋様が特徴。欧米を中心に、なんと400万丁を売る大ヒット商品。この包丁を開発したメーカーこそ、刃物の町・関市を創業の地とする貝印だ。 貝印の創業は1908年。当初はポケットナイフのメーカーだった。その後、安全カミソリの替え刃の製造を始めたことで、全国にその名を知られるようになった。 以来、ハサミや包丁、爪切りなど様々な刃物を手掛けてきた貝印。大ヒット包丁を生み出したのは、3代目の現社長、遠藤宏治だ。ヒットの秘密を探る!
刃物一筋106年!刃物一筋106年!成長を続ける貝印の底力
1989年、2代目が急逝したことにより、遠藤は33歳の若さで社長に就任する。ところが、ほどなくして大きな危機が遠藤を襲う。バブル景気の崩壊だ。100円ショップが台頭し、価格破壊の嵐が吹き荒れ、街には激安包丁が出回った。 「売っても売っても、儲からない。これに巻き込まれたら将来はないと思った」。 だが、危機はさらに続く。アメリカの販売会社が円高の影響で債務超過となってしまったのだ。銀行からは「再建の余地はない。撤退が最善」と、最後通牒を突きつけられたほどの崖っぷちだった。 だが遠藤は、あえて再建を決断。アメリカに工場を建設し、現地生産に踏み切る。倉庫には3億円分の在庫の山が積み上がったが、それでも遠藤は諦めなかった。そんな中で生まれたのが、あの大ヒット包丁、「旬」だった! 「立ち止まっていたら下りのスカレーターに乗っていると同じ」そう語る遠藤は、刃物の町から世界に挑み続けている。
医療新たなる挑戦…次は医療分野だ!
貝印は、小さなニーズもおろそかにせず、製品開発に挑み続けている。今、力を注いでいるのは医療器具だ。医師一人一人に、手術の術式を聞き込みオーダーメイドで作り上げている。例えば、皮膚切除の際に使う医療器具の「トレパン」。皮膚科の、しかも数が多く出る医療器具ではないが、貝印のシェアはなんと世界シェア50%に上るという。 この「トレパン」を使っている医師は、「この器具ができたことで傷口が小さくなり、患部の治りも早くなった」と高く評価する。貝印は医療界で、また新たな一歩を踏み出している。
ゲストプロフィール
遠藤 宏治
- 貝印社長 遠藤 宏治(えんどう こうじ)
- 1955年岐阜県関市生まれ
- 1978年早稲田大学経済学部卒業
- 1980年三和刃物(現・貝印)入社、コクヨ出向
- 1989年代表取締役社長に就任
- 2008年創業100周年を迎える
企業プロフィール
- 創業:1908年(非上場)
- 本社:東京都千代田区岩本町3-9-5(貝印)
- 岐阜県関市小屋名1110(カイインダストリーズ)
- 売上高:420億円(グループ全体2014年3月期連結)
- 従業員:2946名(グループ全体2014年3月期連結)
貝印は、百年を優に超える伝統を持つ。育まれた技術と知恵が、資産として共有されている。ルーツは、岐阜県関市にある。誰もが知る刀鍛冶の街だ。伝え継がれてきた野鍛冶の魂が、「旬」という美しく精緻な包丁に生きている。長い間、何かを作り続けてきた地域、人々は強い。消費より生産を優先するという価値観が自然に根付いているからだ。「ものづくり」という言葉が氾濫しているが、それは逆に、経済の基盤が生産から消費に移行してしまった証なのかも知れない。貝印は、伝統を、見事に現代に活かす「ものづくり」によって、「生産」の重要性を示し続けるだろう。

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