カンブリア宮殿

金原ひとみ×ヒャダイン 経済トークショー人

毎週木曜日1106分 ~1155
テレビ東京系にて放送中

テレ東BIZで配信中

バックナンバー

201633日 放送

健康志向・女性にアピール...
"カップ麺"の常識を変えるチャレンジャー企業!

  • エースコック 代表取締役社長 (むらおか ひろし)

日清食品を筆頭に強豪がひしめきあう「即席麺業界」で、4位のエースコック。他社や消費者から一目置かれ、今でも売り上げを伸ばし続ける理由は、"常識にとらわれない"商品開発にある。1963年発売の業界初「即席ワンタンメン」を始め、初めての餅の入った「力うどん」や「わかめラーメン」、大盛りカップ麺「スーパーカップ」も大ヒット。その一方で、カロリーを半減させた「スープはるさめ」は健康ブームに乗って、これまでカップ麺に縁遠かった若い女性層をつかむなど、カップめんの常識を次々と変えてきた。この個性派軍団を率いるのは、2代目社長の村岡寛。社員へいつも投げかけている言葉は、「やりすぎぐらいがちょうどいい」。時代の変化を先読みし「とにかくやってみよう!精神」でチャレンジしてきたエースコック。そのユニーク戦略に迫る。

社長の金言

  • 新しいものを生むには
    “やりすぎ”ぐらいでちょうどいい
  • RYU’S EYE

  • 座右の銘

放送内容詳細

“健康志向”から“がっつり系”まで…常識破りのカップ麺を生み出せ

世は健康ブーム。カップ麺は体に悪そう…、というのが一般的なイメージだ。それを覆したのが、エースコックが2001年に発売した「スープはるさめ」。麺の代わりに「はるさめ」を使い、これまでのカップ麺よりカロリーを半減。今ではドラッグストアにも多く並び、ダイエットに敏感な女性に受けて大ヒット。今でも「カップスープ」部門で売り上げ11年連続No1を誇っている。また、最近では従来のカップ麺と比べ塩分を40%抑えた「かるしお」シリーズを販売。「国立循環器病研究センター」が認定する“減塩”商品に、加工食品として初めて選ばれた。こうしたこれまでの常識を破る商品で勝負するエースコック。年間に投入するアイテムはリニュアルを含めて150以上。しかし早ければ1ヵ月で商品は入れ替わるという。もちろんメーン顧客である男性若者層に訴えかける“がっつり系”商品など幅広いラインナップを充実させることも重要。本社では、日夜、開発担当者が商品作りのための「食べ合わせ試食」が行われていた。麺に焼肉のたれ、納豆、梅干し等を入れ“世の中にない味”を探っているのだ。また、商品のネーミングもとても重要な要素だという。消費者が売り場で見かけて一瞬で手に取りたいと思わせるためだ。会議の合言葉は、「真剣にふざける!」。どんなに変な提案でも決して否定してはならないというルールがある。そんなユニーク戦略が、独自商品を生み出す原動力になっている。

時代の変化に合わせて麺も変える…変革の歴史

エースコックの歴史は、現社長の父・村岡慶二が、「パン」の製造販売を開始したことに始まる。その後、日清が即席麺を誕生させると遅れる事1年、即席麺業界に参入した。飛躍する転機となったのが、1963年に発売した「ワンタンメン」。麺にワンタンの皮を入れるというアイデアで、現代にまで続く大ヒット商品になった。その他にも、業界初の「カレー味のカップ麺」や、餅を入れた「力うどん」など、他社にはない斬新な商品を開発し業績をのばしていく。しかし、1980年代に入ると売上げが低迷。そんな時期に、商品開発部のトップになったのが現社長の村岡だ。危機感を募らせた村岡がまず注目したのはカップ麺の“量”。「昔と比べて若者の体格も大きくなった。もはや普通の量では客は満足しない」。構想から2年、日本初の大盛りカップ麺「スーパーカップ」が誕生すると、発売から半年で1億食、160億円を売り上げるという業界では前代未聞の数字を叩きだした。2000年に入ると「健康ブーム」が到来。そこにいち早く目をつけ、01年に発売したのが、あの「スープはるさめ」だった。時代はさらなる健康志向へ。塩分控えめの「かるしお」に続き、今では食べるだけで乳酸菌も同時に摂取できるような商品の開発にも乗り出している。村岡は「カップ麺=体に悪いというイメージが、今でもあるが、きちんと理解してもらうためにも「健康」を意識した商品にこれからも挑戦していきたい。」と話す。

麺の国から麺の国へ…仰天“逆輸入戦略”!

エースコックの全体売上げの内、約半分が海外の売上げだ。その屋台骨が、1993年にライバル企業に先駆けて進出したベトナムだ。現地で開発した袋麺「ハオハオ」は、エビをベースにしたスープで現地人が好む酸っぱく辛い味が特徴で圧倒的シェアNO.1。年間29億食を販売している。徹底して“現地に合わせた味を追求”するのがエースコック流だ。この海外戦略を積極的に仕掛けたのも村岡。そこには、もう一つの思いがあった。「海外で培った経験と知識を活用すれば、日本でもまた新たな市場を開拓できる。」その第一弾として、昨年9月に日本で発売されたのが「ふぉっこりきぶん」。これは、現地で製造した本場の「フォー」を即席麺として商品化し、日本で販売したもの。原料である米もベトナム産にこだわりスープも日本人に合う現地の味を再現。エースコックの2本柱、“日本”と“ベトナム”の合作、そのキャッチコピーは「油で揚げない米麺なので低カロリー」。通常のカップラーメンが、平均350kcalに対して190kcal。このヘルシーさを武器に発売開始から半年、コンビニなど、多くの小売店から追加注文が続いている。こうした“逆輸入戦略”で、再び日本市場に新たな新風を巻き起こす。

ゲストプロフィール

村岡 寛

  • 1950年大阪 出身。
  • 1973年関西学院大学 卒業
  • 1975年エースコック入社 
  • 1990年専務取締役マーケティング本部長 就任
  • 1994年代表取締役社長に就任

企業プロフィール

  • 創業  :1948年
  • 本社  :大阪府吹田市
  • 売上高 :グループ売上 934億円
  •      (2015年12月期)
  • 従業員数:5937人 (2015年12月時点)
  • 事業内容:即席麺、スープなどの製造・販売

村上龍の編集後記

「日清食品」という巨大企業の先行があっても、エースコックは、決して「後追い」をしなかった。アイデアを自己規制せず、業界、自社、それに自分の常識にとらわれない「自由」こそが善であると決めて、徹底的に社内に浸透させた。その姿勢が、ベトナムにおける成功につながった。既成の自社商品をどう売るかではなく、ベトナムの人の嗜好を探り、覚えやすいベトナム語の商品名を考案して、圧倒的に受け入れられた。リスクを恐れないチャレンジがすでに伝統となっているエースコックは、今後も衰退とは無縁であり続けるだろう。

村上龍の編集後記画像

放送を見逃した方はこちらテレビ東京 ビジネス オンデマンド

バックナンバー

ご注意下さい

最近、「カンブリア宮殿」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
「カンブリア宮殿」を始めとした報道番組が、取材対象者から金銭を受け取って番組を制作することはありませんので、ご注意ください。当社では、あくまで報道番組の視点から番組が独自に取材対象の選定にあたっています。
不審な働きかけがあった場合には、テレビ東京までご連絡ください。