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2017年4月6日 放送
歴史的建物を再活用し、地域を活性化!
日本の文化を継承する...再生事業ビジネス

- バリューマネジメント 代表取締役 他力野 淳(たりきの じゅん)
放置された歴史的建造物や遊休施設を、レストランや宿泊施設として再活用する事業会社、バリューマネジメント。「日本の文化を紡ぐ」ことを理念に掲げ、使われなくなった古い建物を後世に伝えようと、民間の力で様々な建造物を価値ある施設へと甦らせている。会社設立から12年、毎年黒字を達成。売り上げはこの5年で2倍に伸びている。現在は、10の施設を運営し、地域の活性化にも貢献している。地元の人々に感謝され、新たな観光客を呼び込む"再生事業ビジネス"の全貌に迫る!
社長の金言
- 人が全ての基盤Tweet
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RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
歴史的建造物を再生!古き文化を残し、新たな価値を!
京都の鴨川沿いにたたずむ、「鮒鶴京都鴨川リゾート」。和風モダンの結婚式場兼レストランとして人気のスポットだ。地元京都の食材でつくる本格フレンチは予約制で、連日満員という盛況ぶり。前身は明治3年創業の老舗料亭旅館。バブル崩壊後、客足が遠のき2007年に閉店。その再生に携わったのが、バリューマネジメントだ。
兵庫県篠山市。歴史ある城下町に多くの客を呼ぶ新しい施設がある。2015年10月にオープンした「篠山城下町ホテル NIPPOINIA」だ。休眠状態だった古民家を宿泊施設にリノベーションし、その運営を行うのも、バリューマネジメント。「町全体をひとつのホテル」として捉え、日本の古き文化を味わえるツーリズムとして、多くの観光客を呼び込んでいる。そのトップは他力野(たりきの)淳。「日本文化を後世に紡ぎたい」。持ち前のバイタリティで、日本文化の継承を目指し奔走する。
“働きがいのある会社”の人材育成術とは…
バリューマネジメントでは、財務やマーケティングなど7つの部署があるが、中でも他力野が重視しているのが、「人事」と「人材育成」。世界50カ国で展開する世界最大級の意識調査機関の調査で、日本の「働きがいのある会社ランキング」でバリューマネジメントは2年連続で2位を獲得。社員のやる気を引き出す研修や、全社員によるミーティング、そして全社をあげたプレゼン大会に密着。
銀座を変える!日本の文化を、世界に!
バリューマネジメントは、新たなステージのプロジェクトにも取り組んでいる。4月20日に、東京・銀座松坂屋の跡地にオープンする複合商業施設「GINZA SIX」内で、ラウンジ&レストラン「ザ・グラン銀座」を出店するのだ。バリューマネジメントは最上階フロアの500坪の運営を手がけ、「日本の食文化」を世界に発信するという。その挑戦を追いかける。
ゲストプロフィール
他力野 淳
- 1973年長崎県生まれ
- 1996年リクルート入社
結婚情報紙「ゼクシィ」関西版を立ち上げ - 2005年バリューマネジメント設立
企業プロフィール
- 所在地 大阪市北区大深町4-20
グランフロント大阪タワーA 17階 - 従業員数 620名(正社員 260名)
- 売り上げ 55億円(2016年12月実績)

「資源の再発見」が重要なテーマになりつつある。新しい商品開発が頭打ちだからというより、近代化以来、日本固有の資源に目を向ける余裕・能力・意図が不足し、欧米先進国に「追いつき、追い越せ」という大きなテーマがあったからではないだろうか。「再発見」には、外部の視点が不可欠だ。さらに文化財の再生・再利用に関しては、複雑なスキームが必要で、他力野さんは、自らが歴史好きという個性を活かしながら、過去の遺産を現代に甦らせつつある。歴史的建造物が持つ物語に、新しい章を書き加えている。