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2021年9月23日 放送
偉大なる発明を超えろ!
日清食品 強さの秘密

- 日清食品 社長 安藤 徳隆(あんどう のりたか)
2週連続で放送する「日清食品」の後半。日清食品の事業の柱が、今年9月に発売50周年を迎えたカップヌードルだ。斬新な手法によってこの4年間過去最高売り上げを更新しているのが、発明者・安藤百福の孫で現社長の安藤徳隆。その徳隆はカップヌードル以外の新事業に挑戦しようとしていた。番組では、三代に渡る発明一家のヒストリーを徹底取材。そして、徳隆による"完全栄養食"の開発に密着した。
社長の金言
- 過去の成功をどんどん乗り越える社風Tweet
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RYU’S EYE
座右の銘
放送内容詳細
カップ麺技術で究極の食品を!“完全栄養食”に挑む!
今年5月、徳隆が決算会見の場で発表したのは“完全栄養食”への挑戦。見た目やおいしさはそのままに、カロリー・塩分・糖質・脂質などは健康に配慮した数値にコントロールするという夢の食品だ。長年、即席麺の開発で培ってきた高度な食品作りのノウハウで、「飽食による健康悪化」という世界的な課題解決に挑むという。すでに慶応大学医学部や、AI関連のベンチャーとタッグを組むなど、新たな屋台骨となる事業を育てるべく、徳隆自身が走り回っている。岡山の両備ホールディングスが進める「未病対策の街づくり」にも参加し、今までにない食のサービスを街レベルで提供するという。
「成功を壊せ!」創業者に挑んだ二代目、三代目の戦い
三代目として安藤徳隆が果敢に挑むのは、即席麺以外の新たな柱となる新規事業。“完全栄養食”だけでなく、長年、うまくいかなかったに米飯事業を「カレーメシ」のヒットで軌道に乗せるなど攻め続けている。その裏には、即席麺という常識破りの発明を成し遂げた創業者へ挑む、家訓ともいえるマインドがある。徳隆の父・宏基は「打倒カップヌードル」を掲げ、「どん兵衛」や「焼きそばUFO」を開発して大きな柱として育てた。そして今、徳隆が挑むのは、会社を壊すような新たなビジネスの創出だという。
ゲストプロフィール
安藤 徳隆
- 1977年大阪府生まれ
- 2002年慶応大学大学院修了
祖父百福の鞄持ちを3年間務める - 2007年日清食品に入社
- 2015年日清食品社長就任
- 2016年日清食品ホールディングス副社長就任
企業プロフィール
- 社長CEO:安藤宏基
- 副社長COO:安藤徳隆
- 設 立:1948年(日清食品の設立は2008年)
- 売上収益:5061億円(21年3月期連結)
- 従業員:連結14467名

創業者の安藤百福氏は日本人が麺が好きなことに気づいた。チキンラーメンが、そして艱難辛苦(かんなんしんく)の末にカップヌードルが生まれた。2代目は、カップヌードルの次の商品を社員から募集した。3代目は、ついに代わるものを見出したのかも知れない。分子生物学を学んだ徳隆氏は、飽きっぽく、ひどいときは新商品の発売前に飽きてしまうらしい。彼が発見したのは食品ではない。食の体系とでもいうべきものだ。完全栄養食。カップヌードルがそのベースとなることも可能だ。