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2022年6月2日 放送
効率の悪い業界に変革を!
「ラクスル」急拡大の秘密

- ラクスル 社長 松本 恭攝(まつもと やすかね)
早い!安い!簡単!と人気の印刷サービス「ラクスル」。これまで印刷は大量注文が基本で、個人や小さな商店などがチラシやポスターを作るのはハードルが高かった。しかしラクスルではポスターなら1枚から簡単に注文でき、チラシなら最短翌日には自宅まで届く。これまで効率の悪かった印刷業界に変革を起こしたサービスだ。さらに印刷以外にも、運送業、テレビCMなどにも次々と事業を拡大、各業界に変革を起こしている。2009年に創業の若い会社ながら、年商300億円を越えるメガベンチャーだ。中小から大手まで企業の業務効率を大幅に改善する、驚きの仕組みに迫る!
放送内容詳細
「安い!早い!簡単!」画期的な印刷サービス「ラクスル」とは?
神奈川県内のある合唱団は、新たな団員を募ろうとポスターを4種類作ることにした。一般的に印刷物は大量に注文しないと安くならず、種類が増えればコストもかかる。しかし、「ラクスル」というネット印刷を使ったところ、1枚ずつ注文でき、しかも価格は1枚3000円ほどと格安で済んだという。一方、都内にあるカフェ。こだわりの素材を使ったスイーツを宣伝しようと、商品ごとにチラシを作成している。このカフェが活用しているのも「ラクスル」だ。サイト内の豊富なテンプレートを使うと、あっという間に原稿が完成。発注ボタンを押すと・・・最短翌日にはチラシが届く。これまで一般の印刷会社に頼むのは量も金額もとても手が出せないと諦めていた。しかし、ラクスルならチラシ1000部を7000円ほどで印刷できたのだ。「安い!早い!簡単!」と利用者に人気の「ラクスル」だが、実は多くの印刷会社にとってもメリットがあった。その仕組みを徹底解剖する。
「ハコベル」「ノバセル」・・・次々と変革を起こす男
「ラクスル」で印刷業界に変革を起こした創業者の松本。次に目をつけたのが運送業界だった。紙の指示書やFAXなど手作業が多く、効率の悪い業界に見えたからだ。松本は全国の荷主と中小運送会社やドライバーをネットワークでつなぎ、ルートや所在地を“見える化”した。運送マッチングサービスの「ハコベル」だ。さらにそのシステム自体を企業に販売。自社の配送システムの効率が大幅に改善されると、大手も導入するようになった。次に松本が立ち上げたのが「ノバセル」。企業が予算に応じて効率的にテレビCMを打てるようにするサービスだ。効率が悪かった業界を次々と変革する男。松本の原点と思考に迫る。
ゲストプロフィール
松本 恭攝
- 1984年富山県生まれ
- 2008年慶應義塾大学商学部卒業
ATカーニー入社 - 2009年ラクスル創業
企業プロフィール
- 本 社:東京都品川区上大崎2-24-9アイケイビル1F
- 設 立:2009年9月
- 従業員:447名

不思議な会社だ。印刷、物流、テレビ広告などに、手を入れると、その業界がまともになっていく。印刷シェアリングプラットフォームを作ったときが、革命の幕開けだった。印刷も物流もテレビ広告も、合理性よりも、慣習がメインとなる世界だった。プラットフォームを作ることで、透明性ができ、すべてがクリアになった。しかしプラットフォームを作るのは、楽ではない。印刷機を購入し、運送会社のトラックに乗ってみる。現実との交流がプラットフォームを生んだのだ。