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2025年9月18日 放送
唯一無二の存在感
地方発グローバル企業の全貌
- スギノマシン 社長 杉野 岳(すぎの がく)
東京・渋谷の商業施設で売られている四角いバウムクーヘン。そこには忠犬ハチ公のイラストが書かれており、そのイラストに沿って型抜きされている。お客はそれを抜き出して楽しむというものだが、この型抜きをしているのは、なんと水。マッハ2の高速でバウムクーヘンを濡らさず精巧に切ることができる。このウォータージェットカッタを作っているのが富山県滑川市に本社を置くスギノマシンだ。スギノマシンのウォータージェットカッタは食品だけでなく、プラスチックや鉄、ダイヤモンドまで何でも切れるという。さらに、この技術を応用し、道路工事のアスファルトを剥がす超高圧ポンプや自動車の部品のバリ取り機といったニッチながらも画期的な製品を開発し、様々な産業の作業効率化に貢献。今や常時取引のある企業は5000社以上にのぼり、創業以来89年連続で黒字経営を成し遂げている。ニッチな市場で唯⼀無⼆の存在感を放つ産業機械メーカーの全貌に迫る。
放送内容詳細
ニッチ市場を席巻するスギノマシン誕生秘話
スギノマシンの創業は1936年。現社長・杉野の祖父、林平(りんぺい)が蒸気機関の配管を清掃するチューブクリーナーを日本で初めて製品化したのがきっかけ。当時のチューブクリーナーは輸入品で価格も高価だったことから、安価で高品質な林平の製品は清掃員の間で人気となった。そんな小さな町工場を世界に誇る⼀大産業機械メーカーに押し上げたのが、林平の息子・太加良(たから)。超高圧水でモノを切るウォータージェットカッタを開発し、ものづくりに関わるあらゆる工程を機械化していった。そんなスギノマシンに2001年に入社した現社長の杉野も、それまでの技術を生かした画期的な製品を生み出していた。それが鉄の5倍の強度を持ちながらも、重さはわずか5分の1というセルロースナノファイバー。この素材の開発で新たな顧客を開拓することに成功したのだ。
優秀な人材の県外流出を食い止める
昨年、富山県の総人口は100万人を割り込んだ。その減少率は1%と全国でも突出して多い。その原因のひとつが働く環境の減少による転出超過。こうした問題の解決のためスギノマシンでは、県内の優秀な学生の取り込みにも力を入れている。県内の高等専門学校と連携し、社員が講師となり特別授業を⾏ったり、1週間のインターンを実施し、ものづくりの魅力をアピール。こうした取り組みで優秀な人材の受け皿となっているのだ。
ゲストプロフィール
杉野 岳
- 1973年富山県 生まれ
- 1997年京都大学卒業
- 1999年豊田工機(現ジェイテクト)入社
- 2001年スギノマシン入社
- 2019年副社長就任
- 2025年社長就任
企業プロフィール
- 会社名:スギノマシン
- 創業:1936年
- 所在:富山県滑川市栗山2880番地
- 従業員数:1440名(グループ全体)
- 売上:314 億円(グループ連結)
細身の人だった。毎日の通勤に自転車を使っていて、往復に3時間かかるらしい。「どんどん距離が長くなるんです」マニアックな人だなと思った。1955年ごろ、米軍の洋書にあったドイツ語の論文、第2次世界大戦中に雲の中を飛ぶ戦闘機が、ネズミにかじられたように削れた写真が載っていた。水で金属が削れるなら、自在に切ることもできるのでは、と二代目は考えた。水による超高圧の切断装置を作り、それを富山県で作り、常時取引する企業は内外に5000社という会社に成長する。

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