カンブリア宮殿

金原ひとみ×ヒャダイン 経済トークショー人

毎週木曜日1106分 ~1155
テレビ東京系にて放送中

テレ東BIZで配信中

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20251023日 放送

文具不況に負けない!
ターゲット拡大戦略

  • サクラクレパス 社長 (にしむら ひこしろう)

「少子高齢化」に「デジタル化・IT化」...日本社会が直面するこの二つの波に、今ある業界が危惧を抱いている。それが「文具メーカー」だ。学校で使われるクレヨンや絵の具、オフィスで使うボールペンや万年筆...。安定した需要があった文具市場は今、大きな転換期を迎えている。そんな中、さまざまなアイデアと技術力で逆風を跳ね除ける老舗メーカーが『サクラクレパス』。「世界初」を次々と開発し、売れ続けるロングセラー商品を多数抱える。文具で培った技術力で新分野にも挑戦、売り上げは過去最高を更新し続けている。大手と一線を画すアイデアと、独自のものづくりに迫る!

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放送内容詳細

学童用品のイメージから脱却!高級文具から工業製品まで…唯一無二の技術力

サクラクレパスを代表するロングセラーといえば、子供の頃に手にしたお絵描き文具『クレパス』だ。硬くて他の色と混ざりにくいクレヨンと、軟らかく混色しやすいパステルを掛け合わせた世界初の発明品。現在は世界60以上の国と地域に輸出され、今年で誕生100年を迎えるロングセラーとなっている。さらに、全芯タイプの色鉛筆『クーピーペンシル』に、今では各文具メーカーが扱う『ゲルインキボールペン』も世界で初めてサクラクレパスが世に送り出した。こうしたロングセラーをいくつも抱えることで業績を守り続けてきた発明企業だが…近年の少子化&デジタル化の波で文具の需要は減少。そこで、新たな購買層を開拓するために始めた戦略が、高級筆記具ブランド『サクラクラフトラボ』の開発だ。経年変化を楽しめるボディに、スタイリッシュなデザイン。パーツとインキを自由に組み合わせて288通りのカスタマイズができる同シリーズは「大人の筆記具」として話題となり大ヒット。「文房具屋さん大賞」で複数年にわたり大賞を受賞している。ほかにも、育児中の女性社員が開発したじゃばら式収納グッズ『こまごまファイル』は2025年の「文房具総選挙」で収納部門グランプリに輝いた。長年培ってきた技術力を生かし、昨今は文具の枠を超え工業分野にまで進出しているサクラクレパス。その代表的な製品が、マーキングペン『ソリッドマーカー』だ。金属・木材など多様な素材に対応し、熱い鉄板や水中でも文字が書ける。工場や工事現場でも重宝され、サクラクレパス独自の技術が多くの日本企業の現場を支えている。

「会社をつぶす気か!」からの大逆転 教育現場をサポートする新サービス

1921年、サクラクレパスは「日本クレィヨン商会」として創業した。当時は舶来品だったクレヨンに、棒状絵の具「パステル」の特性を掛け合わせ、世界で初めて『クレパス』を開発。以降、絵の具やボールペンの分野でも世界初の技術を次々と生み出し、文具の歴史を切り拓いてきた。現社長の西村彦四郎は、40歳で営業企画部門のリーダーに就任。文具に限らず、跳び箱や理科実験道具、カメの餌まで、学校に必要な備品を一括で届ける「学校向けカタログ販売」を新事業として提案した。ところが…「会社をつぶす気か!」と幹部たちが猛反対。地道な説得を重ね、通販サービス「エデュース」を立ち上げた。「夕方までの注文は翌日お届け、送料は無料」という仕組みを徹底。結果、学校からの注文が殺到し、売上の約4割を占めるまでに成長。収益の柱の一つとなっている。

クレパス100年…老舗文具メーカーの次なる一手は「保育ICT」

2025年4月からは、保育現場を支えるICT事業「イロドキ」をスタート。保育士がスマホの専用アプリで子供たちを撮影すると、AIが自動で顔を識別、写真を保護者に即時共有できるフォトサービスだ。手間のかかる仕分け作業をなくし、保育士の負担を軽減。保護者は我が子の日常を逐一知ることができる。『クレパス』誕生からちょうど100年…また新たな形で、サクラクレパスの挑戦が始まっている。

ゲストプロフィール

西村 彦四郎

  • 1955年兵庫県生まれ
  • 1979年成蹊大学法学部 卒業
  • 1980年サクラクレパス 入社
  • 1996年営業企画本部長 就任
  • 2014年代表取締役社長 就任

企業プロフィール

  • 住所:大阪市中央区森ノ宮中央1-6-20
  • 創業:1921年(大正10年)
  • 従業員:約1600名(グループ計)
  • 売上高:470億円

村上龍の編集後記

明治のころ、海外から美術教育が入ってきた。大正時代になり、デモクラシーの中で、欧州で勉強した人が、自分が感じたことを自由に表現することを勧め、クレヨンが必要になった。当時、クレヨンは輸入品のみで非常に高価だった。品質がよく、低価格の画材が求められた。クレパスが生まれる。クレヨン+パステルの造語で、サクラという語感と合う。筆記具でも、世界で初めて実用化した水性ゲルインキボールペンを作った。紙に「書く」「描く」という行為では最先端を行き、売上高に占める海外比率は44%だ。

村上龍の編集後記画像

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