定例社長会見2011年2月

島田社長2月定例会見

<編成関連>
視聴率は厳しい状態が続き、1月クール第7週終了時(1月3日~2月20日)では、GH6.2%(前年比-0.9ポイント)、PT5.8%(同-0.9ポイント)、全日2.7%(同-0.4ポイント)です。なかなか思うように行きませんが、10月クール(GH6.1%、PT5.7%、全日2.7%)と比較すると若干好転し、少しずつ手ごたえが出ている番組もあります。4月編成で組み替えなければならない番組や、本格的にテコ入れしなければならない番組もありますが、2011年度の目標であるGHクール平均7%台の回復を実現し、その先の姿を描きたいと思っています。

健闘している番組は『ありえへん∞世界』(火曜19時)です。深夜で若年層に人気のあった番組がゴールデンに進出し、特に2時間のスペシャル枠で高い数字を記録しています。また、『たけしのニッポンのミカタ!』(金曜22時)も健闘しています。22時台の番組ですので、教養バラエティとしてのクオリティの高さが認知され、知的好奇心の高い大人の視聴者から支持されているようです。C・T向けでは『ポケットモンスター ベストウイッシュ』(木曜19時)が、昨年9月の新シリーズスタート以来好調が続いています。夏には映画公開が控えておりますので、その追い風になるよう番組を作っていきたいと思います。

この3月から4月にかけては、長寿番組がいくつか節目を迎えます。
まず、『出没!アド街ック天国』は、3月19日の放送で放送800回を迎えます。放送時間を30分拡大し、"あの時のあの街BEST30"を紹介します。
『いい旅・夢気分』と『土曜スペシャル』は、共に4月で放送25周年です。四半世紀、つまり、テレビ東京の開局以来、半分以上の歴史を背負ってきた番組ということになります。
さらに『レディス4』は、3月24日の放送で放送7000回を迎えます。『いい旅・夢気分』も『土曜スペシャル』も『レディス4』もそれなりの金属疲労がありますが、一方でテレビ東京の看板を背負ってきた番組です。この4月以降、力を入れて、いろいろな角度からリニューアルをしていきたいと思います。

<就活応援企画『大橋未歩のシューカツ魂!』について>
3月には、大橋未歩アナウンサーにとって初めての冠番組となる『大橋未歩のシューカツ魂!』を放送します。現在、就職活動をしている学生たちへの応援歌として、現実の問題点にも突っ込んで、就職活動の最前線の動きを取材します。
テレビ東京の人事部は、Ustreamで会社説明会を行いましたが、この番組もUstreamやTwitterと連動し、視聴者にも参加してもらう新しい試みの番組にしたいと考えています。局内のあらゆるセクションが参加して番組を盛り上げており、番組自体を新しいものにしたい、局にとって新しいセールスの形を作りたい、かつ、就職活動に励んでいる若い人たちへの応援歌にしたい、と、いろいろな欲張った狙いを持った番組です。大橋アナウンサーの新しい面が見せられれば、うれしいと思います。

Q.「経済のテレビ東京」を意識した番組なのか
A.あまり経済ということを考えずに、今の就職活動が抱えている問題や矛盾を含め、真相に迫っていきたい。就職活動をしている人たちに向けて、こう考えると世の中違って見えるよ、という応援歌を贈りたい。もちろん、企業側のニーズも汲み取って、いろいろ展開できればと思っています。Twitterなどで率直な意見が出てくると、面白い番組になると思いますので、今の様相を幅広く捉えることができれば成功かな、と思っています。

<メディアリテラシー特番について>
3月19日(土)12:58~13:53には、より良い放送を目指して、放送局が自主的に制作・放送するメディアリテラシー特番『テレビ最大の謎"視聴者"を探る』(仮)を放送します。浅田次郎さん、秋元康さん、吉岡忍さんの率直な意見を聞きながら、テレビとは、視聴者とは、そういった疑問を探る番組を作りたいと思っています。

<4月編成について>
4月編成は、7月の完全デジタル化へ向けた「7chシフト」をテーマに、3つの条件を課した新番組を作ります。1つ目は、"ファミリー視聴を狙える番組"。2つ目は、"テレビ東京らしい企画勝負の番組"。そして3つ目は、"テレビ東京にないジャンルの番組"です。この1年強、苦しい汗もかいてきましたが、その成果を4月編成に活かしたいと思います。

(辻幹男 常務取締役)
プライムタイムの主な新番組について。
火曜20時台は、『仰天クイズ!世界の珍ルールSHOW』(仮)という、ファミリー向けのクイズ形式バラエティを編成します。世界中にある我々の知らないルールや風習、儀式をクイズ形式でお伝えする番組で、昨年12月に特番として放送した際、手ごたえをつかんだ番組です。
水曜21時は、アメリカの人気ドラマシリーズ『24 TWENTY FOUR ファイナル・シーズン』を放送します。
金曜のGHは2番組を改編します。19時台は、ファミリーターゲットのトークバラエティ『爆笑問題の未来授業』(仮)を編成します。いまどきの子供たちの疑問、本音といった生の声を大人にぶつけ、世の中のいろいろな出来事について子供たちが思っていることを、大人と話し合う番組です。
20時台は、ナインティナインの岡村隆史さんとほんこんさんによる『ちょこっとイイコト~岡村ほんこん♡しあわせプロジェクト~』(仮)を放送します。視聴者から、やってほしいこと、助けてほしいことを募り、これを実際に実行していく番組で、一日一善ならぬ"一ロケ一善"になります。日本の温かい、いいところを見せようという番組で、出演者の一生懸命さが視聴者をホッとさせるような、人生応援番組にしたいと思っています。
また、月曜22時台の連続ドラマは、長谷川博己さん主演の『鈴木先生』を放送します。
この4月編成は、開局以来47年間馴染んでいただいた12チャンネルが終了し、7チャンネルを引き続き見てもらうための節目の編成です。頑張りたいと思います。

Q.7月の完全デジタル化を見据えた、4月編成の狙いは
A.(島田社長)
デジタル化されると、画面が綺麗になります、あるいは、双方向でいろいろ楽しめます、と言ってきましたが、本当の意味で、デジタルを利用した面白い番組作りができているかについては、内心忸怩たる思いがあるんです。例えば、デジタル技術がないと、『空から日本を見てみよう』(木曜19時58分~)のような番組はできません。先ほどの『大橋未歩のシューカツ魂!』も、新しい見方や参加の仕方によって、デジタルがテレビの新しい時代を開くということを、もっと訴えていかないと。画面がただ綺麗になります、ということだけではなく、もっと開発努力をしなくてはと思っています。
ただ、そういう冒険をするためには、基礎体力が必要です。テレビ東京は、基礎体力が疲弊していますので、基礎体力をまずつけ、その上で、デジタル時代の新しいテレビのありようを訴えていける番組を改めて作っていきたいと思っています。視聴者の皆さんにもいろいろな負担をかけているわけですから、放送事業者としては、それに余りあるものを提供していくことが、責務だと思います。
テレビ東京も、横軸でいろいろな試みをしようという気運が生まれてきています。そういう気運を活かしながら、挑戦していきたいと思っています。

Q.『ピラメキーノ』は、GH帯で放送終了となるが
A.あの番組も、まもなく放送500回を迎えます。よく500回まで来たなと思っています。
新しいビジネススタイルを作ってくれた番組ですので、大事にしたい番組です。今後も月~金ベルトで、しっかり子供たちをつかまえてもらいたいと思っていますし、「キッザニア東京」のアクティビティも『ピラメキーノ』ですから、そういう意味でも頑張ってもらいたいです。

Q.ドラマ24『URAKARA』の状況は
A.ダイジェスト版をはさむ形で影響は受けましたが、幸い撮影はできそうだということで、ホッとしています。
KARAは、日本であれだけの人気グループですし、韓国でも相当の支持を得ていますから、テレビ東京の番組ができればそれでいい、というわけにはいきません。なんとかうまく行ってほしいと願っています。

<営業関連>
1月は、単体の営業実績で、タイムが前年同期比-1.2%、スポットは+13.2%、タイム・スポットの合計で+2.3%となりました。スポットは、順調に伸びています。地区の勢いには完全に乗れていませんが、久々に2ケタの伸びで、タイムの落ち込みをカバーすることができました。タイムについては、当社はまだマイナス基調が続いています。
2月のスポットはプラス基調で踏ん張っていますが、タイムについては去年のバンクーバー五輪の反動がありますので、ある程度の落ち込みは避けられないと思います。全体として、昨年実績にどれくらい迫れるかというところ。勝負どころではないでしょうか。
相変わらずゲーム業界が好調で、少し自動車にも動きが出てきました。そういったスポットの伸びを、うまく追い風にして、いろいろな意味で当社の体質改善にもつなげていくよう、番組作りの面でも努力していきたいと思っているところです。

<『Friend-Ship Project』について>
2007年から"CM"としてお届けしてきたドラマ仕立てのコラボレーション作品『Friend-Ship Project』の第8弾を、ミニ枠の"番組"として放送することになりました。「街の絆」をコンセプトに、3月12日(土)から放送します。
今回の協賛スポンサーは、オムロンヘルスケア、セブンイレブン・ジャパン、ナビタイムジャパンの3社です。出演者も、新井浩文さん、池脇千鶴さん、大地康雄さんほかに決まりました。

<アニメ関連『神谷町バー』について>
テレビ東京、AT‐X、インターFMのグループ3社が共同で、アニメ情報バラエティ番組『神谷町バー』を、制作・放送することになりました。
昨年10月のホールディングス化から、3波の合同企画は初めての試みになります。中川翔子さんのMCで、いろいろなアニメ番組を紹介したりトークしたりする番組です。ちょっとユニークな番組になると思いますので、ご期待ください。

(田村明彦 上席執行役員 アニメ局長兼営業局担当補佐)
アニメ局がインターFMに協力して、去年の9月から日曜深夜で『TOKYO ANIME STREAM』という番組の放送を始めました。テレビ東京で放送中のアニメ情報から、アニメ業界全般にわたる情報まで詰まった内容の番組で、現在も放送しています。
この番組をさらに発展させたのが今回の番組です。CSチャンネルのAT‐Xを加え、いまだかつてない3波合同企画を実現させました。テレビ東京グループの複数のメディアから、それぞれの媒体が持つ特性を活かして情報を発信すれば、必ずやアニメファンの拡大につながると考えています。

Q.「アニメのテレビ東京」として今回の企画の意味合いは。また、どういう成果を期待するのか。
A.(島田社長)
我々、テレビ東京のアニメ番組の視聴率やビジネスに跳ね返ってくることが最大の効果ですが、インターFMも、一緒に番組をやることで注目度や認知度を上げることができます。AT‐Xについては、こういう企画の中でしっかり根を下ろすことができる。三者三様に狙いが違うんです。
ちょうど「アニメ局」を立ち上げた頃(2009年4月)は、アニメ業界が下降局面に入り始めた頃でした。テレビ東京は、アニメ業界に大変にお世話になってきた局なので、こういうもの(アニメ局)を作ることで、なにかしら業界のお手伝いをしたい。あの頃もそう申し上げましたが、それがアニメ局を設立した狙いのひとつでした。
そういう意味で、我々の持っているノウハウと、アニメ業界の皆さんの持っているノウハウを集めて、いろいろなビジネスのチャンスを掴み取りたいと考えています。中国の常州テレビの子会社「カーロンアニメーション」とのプロジェクトのように、アニメを多角的に展開させたい。番組によっては、C層のシェアが50%近くある番組もあります。将来の7チャンネルのファンになってくれる層ですから、このアニメの強さを利用しない手はありません。そこを、もっともっと掘り下げる必要があります。他にない強みをもっともっと利用する必要があると思って「アニメ局」という組織も作りましたし、そういう展開がこれから本格的に始まると、私は思っています。

<事業関連>
(井澤昌平 取締役)
2月5日から公開している映画『毎日かあさん』は、公開3週目に入りました。
公開館が、通常より少なめの135館だったのですが、数字は落ちていません。昨日時点で4億円の興収を超えました。アニメのイメージとは違って、大人の方、高齢の方も見ていただいており、映画館の満足度調査でも、9割以上の女性から「かなり満足」「満足」の高評価をいただいています。今後、ロングランをして館数も伸ばし、また、上映していない映画館からも是非この作品を、というお話をいただいていますので、長い興行に期待しています。

イベント関連では、芸道50周年記念『北島三郎 特別公演』を、3月8日(火)~28日(月)に全28公演、日生劇場で行います。前売りは順調です。
また、2月26日(土)からは『ボストン美術館 浮世絵名品展 ~錦絵の黄金時代 清長、歌麿、写楽』の公開が始まります。

<4月の組織について>
現在の「コンテンツ事業局」と「デジタル事業局」を少し整理し、遅れぎみのデジタルビジネスをもっと力強く前進させる組織を、デジタル完全移行の前に始動させることにしました。株主総会をにらんだ6月の組織・人事というのが通例でしたが、それを少し早め、新年度を迎える4月1日の発足とします。新しい「コンテンツビジネス局」で、局内のいろいろなコンテンツのデジタル展開をしやすくする仕組みを作ります。
この組織に先行して、グループでハブメディアのシステムを作り、全体の情報の流れ、アウトプットが、もっときちんとできるようにしようと進めています。これらによってデジタル事業を立て直し、これからどういうビジネスをしていくかが、放送事業者にとっては大切な分野になってくると思います。


≪会見者≫
代表取締役社長 島田 昌幸
常務取締役 編成局、コンテンツ契約局、メディア・アーカイブセンター担当 辻 幹男
常務取締役 経営戦略局、広報局、新規事業推進室担当 三宅 誠一
取締役 コンテンツ事業局、デジタル事業局担当 井澤 昌平
上席執行役員 アニメ局長 兼 営業局担当補佐 田村 明彦
編成局長 多田 暁
広報局長 狐﨑 浩子
広報局次長兼広報・IR部長 澤田 寛人