定例社長会見2011年10月
<編成関連>
10月クールの滑り出しは、第3週終了時(~10月23日)の視聴率が、GH6.3%(前年比±0.0ポイント)、PT6.0%(同±0.0ポイント)、全日2.8%(同+0.1ポイント)と、久しぶりに光が差しています。
特に新番組が期待通りのスタートを切りました。『水曜ミステリー9』は、初回(10月5日)8.4%、2回目(10月12日)は10.1%、テレビ朝日の「相棒」とぶつかりあった昨日(10月26日)も8.0%と踏ん張ってくれました。支持してくださる層を、きちんと捕まえ直すことができたようです。11月には3週連続で「松本清張特別企画」をラインナップしていますので、一気に攻勢をかけたいところです。
『木曜8時のコンサート』は初回SP(10月13日)が7.8%と、まずまずのスタート。テレビ東京にとっては厳しい時間帯ですが、しっかりM3・F3をとらえていきたいと思います。『~どうぶつ冒険バラエティ~ワンダ!』も初回SP(10月14日)で6.8%を獲得しました。ペットに対する優しい視線を大事にすれば、いける、という手ごたえを感じています。
この10月編成に関しては、テレビ東京がこれまで得意としてきたジャンルに再挑戦をし、我々固有の視聴者を捕まえることを目指してきました。その成果が挙がりつつあるということだと思います。なんとかこの流れで、全体の視聴率を上げたいと思います。
経済新番組『未来世紀ジパング~沸騰現場の経済学~』も、11月14日(月)から始まります。順調に番組制作が進んでいると聞いていますので、こちらもいいスタートを切りたいと思います。
視聴率面だけではなく、番組に対する評価もうれしいニュースが続いています。前回の定例会見で、ドラマ『鈴木先生』が「2011年日本民間放送連盟賞」のテレビドラマ番組「最優秀賞」を受賞した話題に触れましたが、さらに、ドラマ24『モテキ』(2010年7月クール放送)が「東京ドラマアウォード」の作品賞で連続ドラマ部門「優秀賞」を、個人賞では満島ひかりさんが、助演女優賞を受賞されました。さらに、「ソウル国際ドラマアワード2010」でグランプリを獲得した『シューシャインボーイ』(2010年3月24日放送)が、「国際エミー賞」テレビ映画/ミニシリーズ部門の最終4作品にノミネートされています。この部門で日本の作品が最終ノミネートされたのは、今回の『シューシャインボーイ』が初めてとのこと。大変名誉なことだと思っています。
苦しいなかでも、こうして個々の作品評価をいただいています。我々としては、視聴率、そしてその作品の質に対する評価を高める努力を、これからもしていきたいと思います。
続いて、プロ野球クライマックスシリーズの中継について。
セ・リーグでは、ファイナルステージに巨人が勝ちあがった場合、11月5日(土)に「クライマックスシリーズ ファイナルステージ第4戦 中日-巨人」を放送します。パ・リーグでは、11月8日(火)に「クライマックスシリーズ ファイナルステージ第6戦 ソフトバンク-(ファーストステージ勝者)」を放送します。
いずれの試合も、延長対応については、マルチ編成の一種である「臨時サービス」で対応したいと考えています。地デジ完全移行により、こういったサービスができるようになったため、ひとつ実験をしてみたいということです。これから先、放送の可能性がどう開けていくのか、そういうことも見極めたいと思います。
日本シリーズについては「第2戦」を中継する方向です。
なお、「7チャン ピカチュウ リモコン」は、7,777名の当選者に対して42,502件の応募をいただきました。反響の大きさを実感していますので、効果に期待したいと思います。
(井上康編成局長)
クライマックスシリーズ中継に伴う「臨時サービス」の詳細です。
大きなメリットは、野球中継の続きを見たいという視聴者の要望にお応し、チョイスができるということ。視聴者メリットを広告主の皆様にもご理解いただきました。ただし、2チャンネルとも画質はSDになります。
11月5日(土)に関しては、19:00からの『土曜スペシャル』枠でテレビ東京とテレビ愛知の2局がクライマックスシリーズを中継。試合が続いていた場合、21:00からの『出没!アド街ック天国』枠で、マルチ編成を実施します(※テレビ東京=「臨時サービス」、テレビ愛知=「斑(まだら)編成」)。
テレビ東京が実施する「臨時サービス」は、複数チャンネルを前提とした「斑編成」とは異なり、放送枠終了前に臨時にジャッジする複数チャンネル編成のこと。少なくとも民放キー局では初めてのようです。視聴率は合算されることになりますが、今回は視聴率アップを目指して実施するわけではありません。視聴者サービスという点から考えました。
Q.「臨時サービス」の実施は、プロ野球人気の復活につながると思うか
A.(島田昌幸社長)
プロ野球を地上波で放送するのは、なかなか難しくなってきていますよね。試合を頭から最後まで見たい人はBSやCSで見ていますから、地上波が19:00~21:00というフレームの中で試合を見せるのが難しくなってきています。
今回実施する「臨時サービス」は、このデジタル時代に次はどんな可能性を生むのか、それ自体に挑戦するということです。試合展開によっては(「臨時サービス」編成中の)21:54までに試合を収めることができる。広告主のご理解がないと実施できませんが、そういう可能性が出てくれば、プロ野球中継についても、もう少し考えられる。そういう意味でも、結果を検証したいと思っています。
Q.プロ野球というコンテンツをどう見ているか
A.キー局とローカル局で、相当違うと思います。地域に根ざしたスポーツコンテンツとしては、非常に有力ですが、東京キー局のコンテンツとして支持されるかというと、なかなか難しい時代になったというのが率直な実感です。
ローカルコンテンツになりつつあるものを、全国のファンにどう届けるか、それを我々がどう考えるか。系列局とグループのBS局が連携して、全国に届けられる工夫ができないか、他の地域で見られる工夫ができないか、そういうことを検討しようと思っているんですが、そう簡単ではない。野球というのは、非常に裾野の広い競技で国民的なスポーツですから、やはり何とか放送したい気持ちはあるんです。ローカルコンテンツとして立派に通用しているうちに、次のことができないだろうかという気がします。
<営業関連>
9月は単体の営業実績で、タイムが前年同期比-5.4%、スポットは同+11.8%、タイム・スポットの合計で同-0.6%でした。スポットが好調で、前年比2ケタ増を記録しています。これまでの視聴率の低迷で商品力(GRP)が落ちていましたが、10月クールの視聴率上昇を受け、いい回転をしていきたいと思います。
<事業・コンテンツビジネス関連>
(井澤昌平取締役)
9月23日から公開している映画「モテキ」が、非常に好調です。10月26日(水)までの興行収入が約18億4,680万円、動員は約141万人で、今週末には興収19億円に達する見込み。20億円も見えてきました。過去のテレビ東京実写映画としては、「パコと魔法の絵本」(2008年)、「クイール」(2004年)に続く3番目の成績です。
東宝とテレビ東京による初の共同幹事の連携がうまくとれたこと、そして社内的には「モテキプロジェクト」を通して、全社的な取り組みができたことがプラスになりました。講談社では、当初60万部だった原作のマンガ「モテキ」が、映画公開以降、180万部まで伸びているということです。ドラマ「モテキ」のDVDも追加発注が増え、単体の映画だけではなく、いろいろな形で連動した収益効果が出ています。
大根仁監督が若者のツボをつかまえ、非常にクオリティが高いエンターテインメントになっているため、クチコミで話題が広がり、数回ご覧になる方もいるようです。テレビ東京はシニア層の番組イメージが強いでしょうが、映画を通して、こうして若者たちにアピールできたことを嬉しく思っています。
一方、テレビ東京らしいシニア層向けの作品「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」を12月 3日(土)から全国公開します。ロケ地となっている富山では、11月19日(土)からの先行公開となります。主演の三浦友和さん、余貴美子さんが演じる感動ストーリーで、11月22日の"いい夫婦の日"に完成披露試写会を行う予定です。
イベント関連では、恒例の「東急ジルベスターコンサート」(12月31日・Bunkamuraオーチャードホール)をご紹介します。毎年人気を集める年またぎイベントで、今年のカウントダウン曲は、ラヴェル作曲「ボレロ」に決まりました。指揮者は、若手の金 聖響さんです。
コンテンツビジネス局からは、海外との番組共同開発について。
テレビ東京では初めての取り組みとして、海外との番組フォーマット共同開発を行うことになりました。11月中旬に、海外数ヵ国からバラエティ番組を得意とするプロデューサーを招き、テレビ東京制作局所属のプロデューサーと、ワークショップ形式でフォーマット化できる番組を企画立案する機会を作ります。パートナーは、テレビ東京の番組フォーマット化の実績を持つスパークスネットワーク。来春の商品化を目指しています。
<その他>
Q.暴力団排除条例対応の進捗は
A.(島田昌幸社長)
民放連の中での検討が着々と進んでいると聞いています。そういうものを受けて、各局の番組制作上のルールに従い、具体的にどういう措置をとるか。これからだと思います。
契約形態が非常に多岐に渡っていること、タレント個々との契約は極めて少ないこと、そういうことを踏まえて、暴力団排除条例の趣旨を活かしながら、我々としてどう協力していくかというのは、少し時間がかかる作業になります。今ちょうど、その緒に就いたところです。口頭の段階ですが、個々の番組担当者がそれぞれ向き合い、協力をお願いしながら番組を作っています。全体として、どういう措置をとるかについては、今後の作業とご理解ください。
≪会見者≫
代表取締役社長 島田 昌幸
常務取締役 経営戦略局、広報局、新規事業推進室担当 三宅 誠一
取締役 コンテンツビジネス局、事業局、ビジネス管理部担当 井澤 昌平
取締役 営業局担当補佐 兼 アニメ局担当 田村 明彦
編成局長 井上 康
広報局長 狐﨑 浩子
広報局次長兼広報・IR部長 澤田 寛人