定例社長会見2011年7月

島田社長地デジ移行に関する会見

<地デジ完全移行について>
まずは、放送事業者として視聴者の皆様に感謝したいと思います。電波の有効利用のため出発した地デジ移行作業でしたが、視聴者の協力なくしてこの事業はできませんでした。多くの方々にテレビの買い換えや地デジ対応をしていただいたことによって、大きな混乱もなく移行が完了できました。まだ一部で未対応の方がいらっしゃるようですが、これらの方々にもデジタル環境を楽しんでいただけるよう、今後も局として全力を挙げ、努力していきたいと思います。

7月24日(日)は、正午をまたいで東京ディズニーリゾートから特番を生中継しました(11:55~12:49)。アナログ放送終了の15秒前からカウントダウンスーパーを表示し、一方、局のマスター室では、私(島田社長)の手動カットイン操作でブルーベースのお知らせ画面に切り替えました。ボタンを押す時はかなり緊張しましたが、大過なくいったのではと思います。
12チャンネルとして親しんだアナログ放送が47年3ヵ月で終了し、マスター室に集まった役員・社員たちは、それぞれある種の感慨を持ったようです。と同時に、デジタル新時代に向けた決意を改めて新たにしたところです。

視聴者からテレビ東京への問い合わせは、24日(正午以降)だけで819件でした。昨日(27日)までの累計では992件です。アナログ放送終了に対する苦情・お叱りはなく、視聴者の理解は得られたかな、と思う一方で、「デジタル放送が映らない」「操作が分からない」といったご年配の方々の受信相談が多く寄せられました。放送事業者としては、もう少し丁寧な受信方法の説明が必要だったかなというのが反省点です。また、(系列局が少ない)テレビ東京の特殊性という点では、放送区域外である静岡、山梨、長野から「テレビ東京が見られなくなって困っている」という問い合わせもいただきました。
24日(日)は、東京ディズニーリゾートから特番をお届けした後、12:54から『開運!なんでも鑑定団(再)』を、続いて14:00からは『日曜ミステリー』を放送したため、この時間帯にかなりの数の電話が集中しました。「番組を楽しみにしていたのに見られない」といった、年長ファンの方が多かったようです。当日は、人員を補充して特別態勢を取っていましたが、この時間帯は、ほぼすべての電話が鳴りっぱなしでした。
他局と比較して件数が多かったのは、やはりテレビ東京の主たる視聴者がM3・F3層だということだと思います。この層の方々の、最終的な機器操作の対応が少し遅れていた。そのため、『開運!なんでも鑑定団(再)』から『日曜ミステリー』へと続く(M3・F3視聴者に支持されている)時間帯の問い合わせが多かったのでしょう。この結果を番組作りにも活かし、改めてM3・F3層を大事にする番組を作っていきたいと考えています。
チャンネル番号も、これで完全に7チャンネルに切り替わりました。改めて7チャンネルをアピールし、前進のエネルギーにしていきたいと思います。

Q.デジタル時代の展望・抱負は
A.放送事業者としては、番組を通してデジタル時代の番組をきちっと作り、視聴者にデジタル放送の持つ意味やメリットを、もっと分かりやすく伝える必要があると思います。すでに試行錯誤しながら様々な試みをしていますが、やはり新しい時代の番組を本格的に作っていかなければなりません。通信との親和性を使って番組力をさらに強め、番組をより楽しいものにしていく、そういう工夫を改めて考える必要があると思っています。
(デジタル放送の機能については)データ放送をもっともっと充実させて、番組の楽しみ方に新しい要素を加えたり、デジタルの双方向性を番組の中に取り入れたり、そういったことを本格的に考えていかなければなりません。視聴者の皆さんが地デジ対応の負担をしてくださったわけですから、それに見合ったテレビの面白さや使い方があることを、見せていく努力をしたいと思います。
また、コンテンツそのものを大きなデジタルの括りの中で作るなら、放送局は一体どういう役割を担うのか。経営としては、これも大きなテーマです。
いろいろな伝え方や視聴形態がありうることを前提に、一人でも多くの人に見てもらえる形をどう作るか、そのための工夫をどうするか、そのための手ごたえをどう感じられるようにするか、これから考えていく必要があります。優れたコンテンツ集団を目指すという根底のもと、デジタル環境における放送局の役割を、改めて考えていきたいです。

<「新春ワイド時代劇」について>
2012年1月2日(月)に放送する「新春ワイド時代劇」の作品が、『忠臣蔵~その義その愛~(仮)』に決まりました。「新春ワイド時代劇」で忠臣蔵をお届けするのは5度目になりますが、今回は堀部安兵衛に焦点を当て、これまでとは少し違った形の作品にします。新しい「忠臣蔵」を作って、世に問いたいと考えています。

<編成関連>
7月クールの視聴率は、第3週終了時(7月4日~7月24日)で、GH5.0%(前年比-1.2ポイント)、PT4.8%(同-1.1ポイント)、全日2.4%(同-0.4ポイント)です。
4月クールの新番組が期待通りに行かず、依然として苦戦をしています。月曜22時の連続ドラマも内容的には評判がいいようですが、視聴率的には失敗しています。体力がある時なら、こういった挑戦もいいのですが、現在の局の状況では、内容も誉められて視聴率も伴う作品でないとつらい。7月クールの『IS』には、何とかそれを達成してほしいところです。第1話・第2話の視聴率はまだ2%台ですが、視聴者の反応はいいようなので、尻上がりに良くなることを期待したいと思っています。

今後の特番では、8月14日(日)19:00~21:48で池上彰さんの特番『池上彰の戦争を考えるSP~こうして戦争は終わり、戦後の復興が始まった~(仮)』を放送します。池上さんの終戦特番は、去年に続く2回目の放送になりますが、今年は池上彰さんが戦後復興の真っ只中にあるイラクを取材しています。
日本の終戦前日に起きた、玉音放送をめぐる様々な葛藤については、当時を知るご高齢の方々にインタビューさせていただきました。池上さんと取材に行った大江麻理子アナウンサーが、思わずもらい泣きしたそうですから、非常にいい話を聞けたのではないでしょうか。この夏、期待したい番組です。

<営業関連>
6月は単体の営業実績で、タイムが前年同期比-17.9%、スポットは-7.2%、タイム・スポットの合計で-14.8%でした。タイムは、前年あったサッカーワールドカップの実績を除くと、ほぼ横ばいで推移。スポットは、震災後に修正した見通しの線で進んでいます。

≪会見者≫
代表取締役社長 島田 昌幸
常務取締役 コンテンツ契約局、編成局、メディア・アーカイブセンター、制作局、ドラマ制作室担当
辻 幹男
常務取締役 経営戦略局、広報局、新規事業推進室担当 三宅 誠一
編成局長 井上 康
広報局長 狐﨑 浩子
広報局次長兼広報・IR部長 澤田 寛人