定例社長会見2008年11月
<嘉納杯柔道ワールドグランプリについて>
歴史ある嘉納杯と福岡国際女子柔道が一緒になり、日本で初めての男女同一開催の全国大会となった「嘉納杯柔道ワールドグランプリ」(12月12~14日・東京体育館)を、テレビ東京は2年連続で放送します。出場選手のうち北京五輪のメダリストは、男子66キロ級の内柴正人選手、女子52キロ級の中村美里選手の2人となりましたが、4年後のロンドン五輪へ向け、日本柔道の仕切り直しとなる重要な戦いだと位置づけており、ここからいくつかのステップを踏んで、ロンドン五輪に勝てる選手を育てていく大会になってほしいと思っています。
世界柔道連盟は来年からポイント制を採用することになっていますが、そのなかでこの「嘉納杯柔道ワールドグランプリ」は、4大大会のうち3番目の大会、ポイントを稼ぐ重要な大会になります。そういう意味でも、選手を育てつつ大会そのものを育てていきたい、と私たちは思っています。
Q.石井慧選手のプロ格闘家転向について
A.期待はしていたが仕方がない。柔道界から足を洗うということであれば、去るものは追わず。この大会は将来の日本柔道を背負って立つ選手を育てる大会なので、次の時代を担う若い選手にスポットライトをあてていきたい。
<編成関連>
10月クール第8週(11月23日)までの視聴率は、ゴールデンタイムが7.7%(前年比-1.0ポイント)、プライムタイムが7.2%(同-0.9ポイント)、全日3.4%(同-0.4ポイント)です。厳しい状態がずっと続いています。
他局の特番攻勢に力が及ばなかったり、こちらが空回りしたり、色々な原因がありますが、なかには健闘している番組もあります。ステーションカラーを支えてきた『いい旅・夢気分』は、これまでの輝きを取り戻しつつあります。『出没!アド街ック天国』は、10月クール平均で10%台をキープ、『ソロモン流』も視聴率を伸ばし、10月新番組『スティッチ!』も順調に育ちつつあります。これからの芽は出てきたかなと思います。
そんな状況のなか迎える年末年始は、得意な分野に力を入れた特番編成で勝負をするつもりです。12月31日の『第41回 年忘れにっぽんの歌』は、新宿コマ劇場最後のイベントとなるため、番組を例年より1時間前倒し、コマ劇場の想い出を含めた構成にしたいと思っています。同じ31日の『大みそかハッスルマニア2008スペシャル』は、2年連続の放送。NHK『紅白歌合戦』を筆頭とした各局の大みそか特番に勝負を挑みます。現在、あっと驚くスペシャルゲストに参戦を交渉しているところです。年またぎの『ジルベスターコンサート』では、ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブル-」でカウントダウンを行います。トリノ五輪金メダリストの荒川静香さんも参加してくれる予定です。新年1月1日は『世界大工王決定戦』、3回目となる『古代文明ミステリーたけしの新・世界七不思議3』を、2日には恒例の『10時間ドラマ 寧々~おんな太閤記~』を放送します。大みそかにライバル『紅白歌合戦』の司会を務める仲間由紀恵さんが、こちらの10時間ドラマでは主演の寧々役を務めてくれます。3日には『ボクシング 世界ダブルタイトルマッチ』で西岡利晃&小堀佑介がダブル防衛戦に挑みます。
Q.『年忘れにっぽんの歌』に「暴力団とゴルフ」と報じられた5人の歌手の出演はあるのか
A.現在、最終的なストーリーの詰めをしているところですが、今のところ、出演の予定はありません。
<営業関連>
10月の営業実績はタイムが前年同期比-5.4%、スポットが前年同期比-11.4%、タイム・スポットの合計が-7.3%です。上期以上に厳しい状況が続いています。
下期のタイムは前年を維持、あるいはプラス、昨年からすでに落ち込んでいたスポットは、昨年の水準確保ということで、下期の予算を組んできました。しかし、サブプライムから端を発した金融危機が実態経済にいろんな影響を及ぼしています。
11月4日に第2四半期の決算発表を行った際、年間の業績見通しの下方修正をし、最終損益で現状では赤字にならざるをえないという発表をしました。保有株式の評価減が響いたためです。下期も努力は続けていきますが、相当厳しい状況は続くでしょう。社員には仕事の見直し、コスト削減など、色々な形で協力をお願いし、全社一丸となってこの不況を乗り切ろうとしているところです。
「日本経済全治3年」と言われています。3年も続くと思うとゾッとしますが、何とか耐えられるような体制作りをせざるをえないと思っています。
配当を下げる発表をしたタイミングについては、ギリギリまで検討したということと、下期の状況について繰り返しいろんな議論を重ね、見通しを修正した結果、このタイミングにならざるをえなかったということです。今の状況は、楽観的に見ることが相当危険であり、また中途半端な対応をすることが結果として株主にも迷惑をかけることになりかねませんから、株主にお願いすることはお願いをし、会社としてはそのようなことを前提として対応しようということで決定しました。
<事業関連>
(石川常務)
9月13日(土)から公開中の『パコと魔法の絵本』が大ヒット作品となり、最新の数字で興行収入は23億5000万円まで来ました。テレビ東京の実写映画の興収としては、2004年『クイール』22億3000万円を超え、最高記録となりました。今後も劇場版アニメだけではなく、邦画でもメガヒットを狙っていきたいと思います。
また、新たな洋画ストレートビデオレーベル『TX-V』が立ち上がりました。劇場未公開作品、いわゆるストレートビデオをテレビ東京のチョイスで発売していくシリーズで、12月26日に第1弾『THR3E(スリー)』というアクション映画を発売します。未公開映画につきましては『木曜洋画劇場』で長年に渡って得意にしてきたジャンルで、このノウハウをビデオ市場でもいかしながらDVDユーザーにアピールしていきたいと思っています。毎月1~2本、アクション、ホラー等々、多彩な分野で面白いエンタテインメント作品を続々出す予定です。他のキー局が手をつけていない分野ですので、テレビ東京らしいプロジェクトだと思っています。
3回目の来日になる『大同生命 STARS on ICE JAPAN TOUR2009』を2009年も主催します。大阪公演が1月10~12日、東京公演が1月17・18日となります。今回も豪華ゲストを迎え、非常にハイレベルのパフォーマンス満載です。
先日、米クランチーロール社のサイトでアニメ『NARUTO』を即日海外配信するという発表をさせていただきました。他の作品についても選定を進めており、『NARUTO』の他に、現在『銀魂』『しゅごキャラ』『スキップビート』の即日配信が確定しています。月々の会費についても12ドル程度と考えておりますが、クリスマス商戦で大幅割引特典も検討しています。
<デジタル7chキャンペーンについて>
地上デジタル化でチャンネルが変更になるため、ラテ欄の並びの変更を内々に日経新聞にお願いしました。デジタル放送が視聴できる受信機の普及率が50%を超えるタイミングがメドだと考えています。北京五輪後の前回調査では46.9%と停滞ぎみでしたが、11月の調査で50%を超えることが予想されるため、その結果が出てから本格的にお願いをしていくことになるでしょう。障害があるとは思っていません。順調に行ってくれると思っています。
しかし、ラテ欄を並び替えただけで番組が強くなるわけではありません。肝心要の番組を強くするということで「ラッキー7」に負けない番組を作っていくことが大事だと思います。
「デジタル7chキャンペーン」については、いろんな形で手ごたえを感じています。今年の7月を第1段のキャンペーン月間と位置づけましたが、その時に、デジタル7チャンネルの認知度が相当上がりました。来年2月は民放の地上デジタルPRの担当月にあたるため、「デジタル7」のキャンペーンを並行して行います。また来年の7月にもキャンペーンを行うつもりです。まだ具体的な話をしているわけではありませんが、できれば来年の5月7日、7月5日といった日にあわせて、5(テレビ朝日)と7(テレビ東京)の共同キャンペーンができればいいなと思っています。
私たちにとって、チャンネルが変わるというのは大いなるチャンスでもあります。特にテレビ東京は「ラッキー7」ですので、これを何としてもデジタル化時代のテレビ東京を牽引するキャンペーンにしたいと思っています。
<1年を振り返って>
経営者としては、とんでもない時期に社長になってしまいました。
今年は事件、事故、いろいろありました。北京五輪という大型のイベントもありました。そういう意味でテレビが伝えるチャンスとしての役割と責任を負った、そしてその機能を果たした年といえるでしょう。そういう中で今、我々が負っている課題というのも見えてきたような気がします。この厳しさというのは私たちに与えられたひとつのきっかけでしょう。テレビ東京はちょうど来年、開局45周年を迎えますので、開局の精神に一旦戻って原点からテレビという媒体のありようを見つめなおして、次の飛躍に賭けたいなと思っています。これは電波媒体としての特徴、強さ、それがもっている社会的な責任を、原点に帰ってみんなで考えて、そして、いろんなメディアとの連携の道をそこから探してテレビをもっと強くするということだと思います。一部では、テレビを消そうという運動が起こったという話も聞きましたが、我々はむしろお茶の間にテレビを、家族の会話のもとにテレビを、というところに帰って、そのために何を作るかということをもう一度見つめ直したい。改めてそう思います。
(以下、各社)
Q.来月からNHKがオンデマンドを始めるが
A.どのような層がどういう頻度で視聴するのか、大変注目をしています。NHKがこのようなことを有料で行うというのは問題もあると思いますが、見逃し視聴をフォローしていくというのは、私たちにとってもこれから大きなテーマです。どういうニーズがあるのかということを見極めるためにも、NHKの試みに注目したいと思っています。
(広報・IR部まとめ)
会見者: 代表取締役社長 島田 昌幸
常務取締役 メディア事業推進本部長 石川 博
常務取締役 編成局、制作局、報道局、スポーツ局 兼 BS業務推進本部本部長補佐 藤延 直道
常務取締役 経営戦略局、関連企業統括室、コンプライアンス統括室担当 深沢 健二
取締役経営戦略局長 三宅 誠一
編成局長 武田 康孝