定例社長会見

2010年4月23日

島田社長4月定例会見

<認定放送持株会社設立について>
来年の完全デジタル化に向けて、テレビ東京グループの体制をどう整備していくかということをいろいろ考えてきた、ひとつの答えが出ました。
テレビ東京グループは、何も資産のない会社です。あるとすれば、コンテンツを作る人材がいるということと、その蓄積があるということです。そこで、コンテンツ集団として一番機能しやすい形を考え、地上波とBSとインターネットモバイルで、番組の制作・流通全体をグループ化し、効率的にしていくための形をとることにしました。
コンテンツ制作集団としての機能が強化されるということが一番大事です。さらに、新しいデジタル化の時代を迎え、これまでも試行錯誤してきた、インターネットモバイルとどう連携していくかについて、考えていきたいと思っています。
今はまだ、第1ステージです。経営統合して、認定放送持株会社を作ったあと、日経CNBCもホールディングスにぶら下げようという話をしており、日経CNBCでの展開ということも先々考えていきたいところです。総合メディア・コングロマリットとして、これからの厳しい競争時代を勝ち抜いていきたいと願っています。
形を作って魂を入れるまで手を抜けません。この1年間、緊張してやっていかなくてはならないと思っています。

Q.認定放送持株会社設立によって、日本経済新聞社との関係は
A.筆頭株主であることは変わりません。認定放送持株会社の上限は33%なので、持株比率が0.034%下がり、拒否権の発動ができなくなるという点でいえば、若干の変化がありますが、最大株主であることは変わりません。テレビ東京グループが、日経の持つ情報収集力、分析力、文化、そういうものを利用しながら、映像メディアとして力をつけていくということです。
日経も3月から電子版を始めました。動画配信については、テレビ東京が協力し、今まで以上に互いに協力しあうことが増えています。認定放送持株会社が、日経・テレビ東京グループ強化に役立たないといけないでしょう。

<新年度を迎えて>
昨年度は極めて厳しい1年でした。今年度は、500日を切った完全デジタル化へ向けて、全力を挙げていきたいと思います。また、先ほど申し上げた認定放送持株会社設立の成功が、最大のテーマです。そこへ向けて、今、制作の現場は、新しいものをどう作っていくかという実験をしています。新しい会社の立ち上げとともに、テレビ東京の新世紀が始まると思っているところです。

<編成関連について>
去年は、視聴率的に厳しい1年でした。4月クールに入っても、その流れをまだ脱し切れず、試行錯誤が依然として続いています。秋の新番組を視野に入れた特番の視聴率が振るわず、全体の視聴率低下の要因になっているようです。既存の番組も少しずつ厳しい状況になっています。これらをテコ入れしつつ、新しいものをどう育てていくかが、今一番大事なポイントではないかという気がします。
4月クールの視聴率(第3週まで)は、ゴールデンタイムが6.3%(前年比-1.1ポイント)、プライムタイムが5.9%(同-1.1ポイント)、全日2.9%(同-0.4ポイント)です。プロ野球が開幕し、「その他」視聴率に、テレビ東京の得意とするM3層などが流れている傾向があります。これは、構造的な問題ですから、正面から受け止め、番組を強化していかなくてはなりません。同時に、それに負けないビジネスモデルを作るため、今、現場がいろいろ苦労しているところです。
ゴールデンに進出した「ピラメキーノ」は、視聴率的にはまだまだですが、C層の大幅な流入があり、そういう意味では狙い通りです。あとは世帯視聴率をどう向上させていくかということ。この番組は、イベントや着うた、グッズ販売といった、総合的な展開の点で、新しいものを生み出している番組です。ゴールデン進出を機に、さらにそれを進めていきたいと思っています。
もうひとつ、ゴールデンに進出した「モヤモヤさまぁ~ず2」は、初回から翌週にかけて、少し視聴率が上昇しました。M1、M2層がコアになっており、このまま成長してくれるかどうかがポイントです。
また、5月23日~30日には「世界卓球」が開催されます。今年のキャッチフレーズは、「ニッポン結束、これが卓球だ!」。前回男女とも銅メダルを獲得した「団体戦」の年ですので、さらに上を目指して、今、期待が高まっているところです。新しく繁田美貴アナウンサーが加わった「ピンポン7」(大会応援アナウンサーユニット)を軸に、大会を盛り上げていきたいと思っています。

Q.新番組「石川遼スペシャル RESPECT」については
A.石川遼プロが各界の方と会話をもつことによって、石川プロ自身、広がりを持っていただくというのが番組の狙いです。今後は徐々に、石川プロのゴルフに対する考え方や、ゴルフの技術などを見せていきますが、彼が各界の一流の人たちとどういう会話をするかも楽しんでいただきたいと思います。

<営業関連>
3月の営業実績は、タイムが前年同期比-8.9%、スポットは-5.2%、タイム・スポットの合計で-7.7%でした。年明けからスポットが少しずつ動き出し、4月に入ってもその傾向は変わっていません。ただ、テレビ東京の場合、昨年度は視聴率的に相当苦労し、総GRP不足ですから、その上昇気流に完全には乗り切れていません。タイムは依然として厳しい状況です。
昨年度の予算は相当厳しく設定しましたので、乗り越えることができましたが、厳しい水準をやっと達成したというところでしょう。私としては、この厳しい条件を前提に、このあとの絵を描いていくしかありません。そう楽観は許されないと思いますし、むしろこれからパイの奪い合いが激しくなるでしょうから、これを土台にして自分たちの実力をつけていかなくてはならないと思っています。

<事業関連>
(辻取締役)
長寿の里Presents「スターズ・オン・アイス ジャパンツアー2010」は、計7公演で動員合計が65,000人を超え、ほぼ満席に近い盛況ぶりでした。バンクーバーオリンピックの日本代表が全員出演、オリンピック後のプログラム初お披露目ということもあり、観客の方にも大変喜んでいただいたようです。ジョアニー・ロシェット(バンクーバーオリンピック女子シングル銅メダル)、申雪&趙宏博(同ペア金メダル)、テッサ・バーチュー&スコット・モイヤー(同アイスダンス、世界選手権金メダル)といった外国人選手も、非常に大きな歓声を浴びていました。

開催中の開局45周年記念「東京インターナショナル フラワー&ガーデンショー」は、ここまで天気に泣かされていますが、今週末は天気が回復しそうなので、多くの来場者を見込んでいます。

5月1日(土)には、出資映画「いばらの王」を公開します。去年、設立したアニメ局による最初の劇場用チャレンジになります。当初から海外での公開を目論んでおり、今、各国の映画祭などに出品中です。日本公開の後、海外の公開の準備に入っています。

北野武監督の最新作「アウトレイジ」は、6月12日(土)から全国ロードショー。ご承知の通り、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門出品が決まり、興行の後押しになると大変期待しています。

<「お墓に泊まろう!」公開決定について>
「沖縄国際映画祭」に出品した「お墓に泊まろう!」を、一般公開することになりました。(映画初出演の感想は)微妙な感じです。
去年1年間厳しかった、と先ほど申し上げましたが、その1年間と決別する意味での生前葬を、会社も私もやったつもりです。その効果があるかどうか、厳しい目で見ていただきたいと思います。生前葬というのは、長生きするためにはいいようですし、もう古いテレビ東京は死んだ、ということです。来年の7月以降、本当に死んでしまっては困りますので。
テレビ東京は、良く言えば機動力がある、悪く言えば小さな局なので、社長が協力していかないと動きません。若い社員が社長を担ぎ出そうと思ってくれているうちは、いいのではないでしょうか。「『作りたいものを作って世に問え』と、社長は言いましたよね」という、社員の"殺し文句"にやられました。

<その他>
Q.3Dへの取り組みは
A.これから勉強ということだと思います。技術的な対応や、コンテンツを作る際にどう利用するかということは、別途考えなくてはなりませんが。
民放連も総務省も、人体に与える影響を慎重に調べようとしていますし、長時間3Dをずっと見るとなると、いろいろな問題が起こりかねません。テレビ東京は、「ポケモン騒動」を起こした会社ですし、視聴者がどのような見方をするかを含め、地上波についてはいろいろな条件をクリアすることを前提に考えています。
社内的な検討は別です。いったん放送したものを、パッケージにするときにどう展開するか、もともと3D用に作って放送以外にどう展開するか、そういったことは社内で検討していかないと。
CSのチャンネルを持っている局はそこで展開できますが、テレビ東京グループのCSは、アニメの専門チャンネルです。アニメの場合はもっと慎重に考えなくてはならないので、どちらかというとテレビ東京は今、慎重に考えています。
ネイチャリングやスポーツは3Dが合うと聞きますので、仮にビデオ・オン・デマンドでやるときに、そのようなサービスをどう付加するのか、そういったことを検討しながらやっていきたいと思います。

Q.「スターズ・オン・アイス2010」に関する週刊誌の記事について
A.この番組は「ショー」です。3日間4公演の中で、一番いいシーンを見てもらおうというのは、選手に対する配慮でもあります。採点の対象になる「競技」であれば話は別ですが、これは「競技」ではなく、日本の誇るトップレベルの選手たちの妙技を見てもらおうという「ショー」ですので、なんら問題はありません。編集上の工夫が許される範囲で、一番いいものを見てもらいたい。見られるほうも、見るほうも、そのほうが喜ぶのではないでしょうか。
選手サイドも、いいものを見てもらいたいという希望があるので、その気持ちを僕らも汲んであげた方がいい。(世界のアイス)ショーは、そうしていると聞いています。
「何月何日の公演の放送です」と言って、勝手にいじっているのなら話は別です。しかし、そのようなこともありません。「スターズ・オン・アイス」というショーを、番組として構成したということ。全く問題ないと思います。


(広報・IR部まとめ)


≪会見者≫
代表取締役社長 島田 昌幸
常務取締役 編成局、制作局、ドラマ制作室、報道局、スポーツ局担当
兼 BS業務推進本部長補佐 藤延 直道
取締役 コンテンツ事業局、デジタル事業推進局、アニメ局、コンテンツ管理センター担当 辻 幹男
上席執行役員 経営戦略局長 兼 関連企業統括室長 三宅 誠一
編成局長 多田 暁

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