定例社長会見

2010年11月25日

島田社長11月定例会見

<編成関連>
10月クール第7週終了時(10月4日~11月21日)の視聴率は、GH6.4%(前年比-0.7ポイント)、PT6.0%(同-0.6ポイント)、全日2.8%(同-0.3ポイント)です。上期と比較すると、少し歯止めをかけつつありますが、前年はこの時期から視聴率が厳しくなってきたため、むしろここからが正念場だと感じています。
10月クールは、GHで30.5%の大幅改編をしました。『月曜プレミア!』については、少し改編効果が現れている気がしますが、一方で、当初の目標通りに行ってない番組もあります。それらの強化策については、今、編成・制作・関連各局が、真剣に討議をしている段階です。
アニメは頑張っています。旅番組も、少し手を入れて良くなってきています。さらにもう少し、内容強化に注力して、全体の底上げを図りたいと思います。

月曜22時でスタートした連続ドラマ『モリのアサガオ』については、視聴率は残念ながら今のところ目標に達していません。ただし、内容面ではいろいろな方から評価をいただいています。ちょうど死刑制度や裁判員制度が議論を呼んでいるなか、問題提起をし、テレビ東京の存在感を示したという点では、ひとつの成果があったのではないでしょうか。これで視聴率がついてくれば越したことはありません。視聴者の皆さんにも受け入れてもらえるよう、残りの放送に全力を挙げていきます。

1月クールは、『モリのアサガオ』に続く社会派エンターテインメントドラマの2作目として、『最上の命医』を放送します。小児科医不足が深刻な社会問題になっているなか、使命感に燃えた若き小児科医が、病院内の権力闘争やしがらみと戦いながら、子供の命を救っていくというドラマです。主演は斎藤工さん。これも人気コミックが原作ですので、期待していただきたいと思います。
金曜深夜の「ドラマ24」では『URAKARA』という作品を放送します。韓国のトップガールズグループである、KARAのドラマ初出演作品ということで、こちらも期待をしています。
このところ、ドラマは高い評価を受ける作品が多く、同じ「ドラマ24」の枠で7月クールに放送した『モテキ』は、9月度ギャラクシー月間賞に続いて、上期入賞を果たしました。開局45周年ドラマスペシャル『シューシャインボーイ』は、ソウル国際ドラマアワード2010でグランプリを獲得し、また、BSジャパン『戦場に音楽の架け橋を~指揮者 柳澤寿男 コソボの挑戦~』も民放連の日本放送文化大賞グランプリに輝きました。こうした頑張りを、テレビ東京ホールディングス全体の活力にしたいという意味を込めて、先日、数年ぶりとなる大入り袋を出しました。効果を期待したいと思います。

12月11日(土)~13日(月)には『柔道グランドスラム東京2010』を開催します。ロンドン五輪の代表枠がかかるポイント獲得に重大な影響を与える大会ですので、選手の皆さんも相当な気合で臨んでくると思います。私たちテレビ東京系列とBSジャパンでは、この大会を3日間連続で放送します。

年末年始については、他局との差別化した編成で勝負をしたいと考えています。
1月2日(日)は、恒例の「新春ワイド時代劇『戦国疾風伝 二人の軍師』」を、また12月31日(金)の"紅白の裏"では、『年忘れにっぽんの歌』(17:00~21:30)と『カンブリア宮殿スペシャル』(21:30~23:30)を放送します。『カンブリア宮殿スペシャル』では、2010年に活躍した経済人をお招きし、2011年のビジネスを成功させるためのヒントを探る、テレビ東京のひとつのカラーを示しますので、"紅白の裏"で頑張りたいと思います。
12月30日(木)には、『大相撲スペシャル』(18:30~21:54)を放送します。テレビ東京が勧進元になって大相撲をやるということではなく、日本の国技として、大相撲がんばれ、と応援歌を贈る番組です。今年はいろいろな意味で大相撲が話題になった年ですが、やはり大相撲は国民的なコンテンツですから、とにかく今年の経験を糧に頑張ってほしいと、昭和の名勝負を一挙お届けすることにしました。今年の白鵬の活躍はすばらしかったと思いますが、同時に、69連勝という記録を残した双葉山のすごさを、大相撲ファンは改めて感じたことでしょう。そうした大相撲の魅力や、また反省点についてもきちっと挙げながら、番組を皆さんに楽しんでいただこうと考えています。

<営業関連>
今月2日に、2010年度第2四半期の決算を発表しました。他局ほどではありませんが、スポットの回復基調を受け、かつタイムでは『サッカーW杯南アフリカ大会』『封印された三蔵法師の謎』などの大型特番でレギュラーの落ち込みをカバーしたため、プラスの決算となりました。しかし、そういった特殊要因を除けば、レギュラーベースでは落ちています。
下期はその傾向がもう少し鮮明に出るという予測です。スポットは、少なくとも今年いっぱいはプラス基調が期待できると思いますが、タイムがやはり落ち込んでいます。テレビ東京はタイムのウエイトが大きいですから、数字的には各社より厳しく見る必要があります。これから努力して視聴率を上げ、スポット回復基調の波に乗らなければなりませんし、タイムのスポンサー獲得についても、もっと努力をしていかなければならないでしょう。
10月は、単体の営業実績で、タイムが前年同期比-1.5%、スポットは+9.1%、タイム・スポットの合計で+1.6%となりました。若干のプラスですが、11月はもう少し厳しいのではないでしょうか。新しいスポンサーの獲得などもしていますが、タイムの深夜枠などで苦戦しているようです。来春に向けて、どう手を入れていくかが経営的な課題です。

Q.番組制作費の削減は行うのか
A.制作費は、上期の余剰分を含めて、年間で予算通り使います。つまり、下期に厚く配分されますので、その分、年末年始編成などに力を入れるということです。我々は、ホールディングスというスキームになったわけですから、ホールディングスとして利益を上げ、株主にきちんと配当できる体制であればいい。テレビ東京のコンテンツの競争力が、すべての競争の源泉ですので、そこには力を入れます。

<事業関連>
(井澤昌平 取締役)
来年の1月8日(土)・9日(日)に大阪で、そして15日(土)・16日(日)に東京で『木下工務店 スターズ・オン・アイス ジャパンツアー2011』を公演します。新しい情報として、先日、グランプリシリーズで初優勝を飾った村上佳菜子選手の出演が決まりましたのでお伝えします。これにより、東京公演は、村上佳奈子選手に加え、バンクーバー五輪の男子メダリスト3名(ライサチェク選手、プルシェンコ選手、髙橋大輔選手)が初めて揃う形となり、大変豪華な公演となりました。一方、大阪公演には、浅田真央選手、羽生結弦選手が出演します。両公演とも出演いただく髙橋大輔選手、安藤美姫選手とともに、こちらも豪華なメンバーが揃いました。

大晦日恒例となった『東急ジルベスターコンサート』(Bunkamuraオーチャードホール)については、司会にバレエダンサーの西島千博さんが決まりました。今年で16回目を迎えるコンサートで、今年は5年ぶりに"炎のマエストロ"小林研一郎さんがタクトを振ります。カウントダウン曲は、マーラー交響曲第2番「復活」最終楽章より。今年は130名規模の合唱団も加わりますので、非常に迫力あるステージが期待されます。

来年1月5日(水)からは、「ミュージカル『テニスの王子様』青学vs不動峰」を公演します。もともと「テニスの王子様」は週刊少年ジャンプで連載され、コミックス累計発行部数4200万部を超えた作品。2003年4月にミュージカルがスタートし、愛称"テニミュ"として親しまれています。今年5月に終了した「ファーストシーズン」は、7年間での累計動員数100万人超と、大変成功している舞台です。
今回ご紹介した来年1月5日からの公演は、「セカンドシーズン」のスタートとなります。新キャストで、原作の第1巻に戻り、新たな演出で、新しいミュージカルをお届けします。

映画では、来年2月5日(土)から『毎日かあさん』を公開します。今年4月から、テレビ東京のアニメとしても放送している『毎日かあさん』の実写化映画で、小泉今日子さんと永瀬正敏さんの元夫婦が、夫婦役を演じています。原作は、西原理恵子さんです。先日私も作品を見ましたが、小泉さんと永瀬さんの息が非常に合って、愛がある、そして最後に涙する作品でした。ぜひご覧ください。

<アニメ関連>
(田村明彦 上席執行役員 アニメ局長兼営業局担当補佐)
年末に、劇場版アニメを3本公開します(※数字はいずれも11月21日まで)。
まず、12月4日(土)からは『劇場版BREACH 地獄篇』を公開します。06年、07年、08年と公開し、昨年はお休みしたため、今年が4作目となります。08年の作品と比較すると、前売りで104%という堅調な推移で来ており、その理由のひとつとして、原作10周年を記念した入場者プレゼント(100万部限定のコミック配布)の人気もあるようです。最も興行収入を上げた07年の8億円が目標です。

12月18日(土)からは、『チェブラーシカ』『くまのがっこう~ジャッキーとケイティ』を2本立てで公開します。11月14日に行ったロシアでの完成披露試写会には、チェブラーシカの声をつとめた大橋のぞみさんも参加していただきました。先週から宣伝を本格化させており、今後も幅広くパブリシティをしていきたいと考えています。若年層だけではなく、成人の女性も含めた幅広いターゲットで、10億円以上を目標にしています。

12月23日(木・祝)からは『劇場版イナズマイレブン 最強軍団オーガ襲来』を、2Dと3Dで同時上映します。テレビを見ている子供たちが、3Dで新たに感動を膨らませることを期待しています。前売りですでに20万枚を突破しており、配給の東宝によれば、ターゲットが同じ『デュエルマスターズ/ペンギンの問題』(09年9月公開)と比較して、3倍のペースで推移しているということでです。

<「新!東京らーめんチャンピオン」について>
「新!東京らーめんチャンピオン」というイベントを、新宿住友ビルの49階で、家主の住友不動産さん等にも協力していただき、開催することになりました。新規事業推進室が、繁盛店の皆さんに競争してもらおうと企画したものです。
11月28日(日)から3月31日(木)まで、1ヵ月に4店ずつ競い合い、最後の3月は選抜された4店が競います。ハーフラーメンというのを作りましたので、最低2ヵ所は味わっていただきたいと思っています。カップルで行けば、半分ずつ食べて4ヵ所回れます。そういう設計をしました。また、関連番組を11月27日(土)昼12:58から放送します。
番組がこういう事業にどう結びついていくか、ビジネスとしてどう育っていくのか、ひとつの実験です。まずは、事業として成功させるということを基本に考えています。

<「テレ東本舗」の一時閉店について>
「テレ東本舗」のショップ運営を委託しているジェイエフエーという会社が、破産申請をして手続きに入りました。したがって、今日から「テレ東本舗」は店を閉めざるをえない状況になっています。結果として、店に来てくれる人の期待を裏切る形になっていますので、店舗に一時閉店についてお詫びの文書を出し、ホームページでも文書を出しています。
店は、ジェイエフエーが契約し、商品も委託して作っているものが多いため、今のところはどうにもなりません。我々の番組や番組グッズと、直接視聴者が触れ合う場所ですので、破産管財人と話をして、なんとかまたあの場所で店を開けるように努力したいと思っています。どういう知恵が出せるのか、管財人と話してみないことには何ともなりませんので、残念なことですが、少し時間をいただきたいと思います。

<『ピラメキーノ』同時配信実験について>
11月22日(月)の放送から『ピラメキーノ』でエリアを限定した同時配信をしています。12月には、全国でビデオ・オン・デマンド配信もします。
この『ピラメキーノ』という番組は、番組そのものに加えて、イベント、グッズ販売、そして、CD「Onaraはずかしくないよ/ピラメキたいそう」が17万枚売り上げるなど、放送を核にした新しいビジネスモデルを目指している番組です。そういう意味で、もう少し全国の子どもたちに番組を知ってもらい、グッズの販売などにもつなげたいという思いがあり、クリスマス商戦前に人気度を高めるために、実験を始めました。
今回の実験は、外部企業の特許技術を使い、我々の系列エリアと番販エリアには配信されない仕組みになっています。この番組は月~金の帯で放送しているため、番組販売で苦戦しやすい番組なんです。本来は、例えば31都道府県で放送されている『開運!なんでも鑑定団』のように、系列で放送し、番組販売をして、全国に告知したいところですが、『ピラメキーノ』は全国に告知する手段が今のところなく、こういう実験をやってみることにしました。

Q.今後も同時配信をするのか
A.ケースバイケースですよね。系列や番販でお世話になっているところに迷惑がかかることになってはいけませんので、そういったことを配慮しながら、多くの人に番組を認知してもらうためにどういうことができるか、あらゆる手段を研究しようということです。
今回の効果を具体的にまとめてみた段階で、どうするかということ。我々テレビ東京らしく、一歩ずつ進めると思います。

Q.配信先のローカル局の反応、影響は
A.他の局の皆さんがこの実験を受けてどう思っていらっしゃるか、まだ私の耳に届いていませんが、そういうことも含めて、研究していかなければならないと思います。我々の局の特殊性(系列局が少ない)もありますが、このような新しいビジネスモデルの開拓について、どうすれば、局の皆さんにとっても視聴者にとってもいいのかということを、手探りで探っていくということではないでしょうか。

Q.通信を使って広くコンテンツを流すことについて
A.他局もビデオ・オン・デマンドという形でやっていますし、BS放送をそういう形で使うということもあるわけですよね。私たちも『ワールド・ビジネスサテライト』や『開運!なんでも鑑定団』といった番組を、BSジャパンを使ってリーチを広げるという工夫をしています。
これからテレビの端末というのは、"テレビの端末"ではなくて、"テレビも映る端末"になっていくわけでしょう。そういう中で、我々のコンテンツをどう届けることができるか、絶えず研究しておかないと、時代の変化に遅れてしまう。小さなとっかかりからでも、いろいろな実験を試してみようということ。まだその程度です。

Q.配信を開始して、反響やデータは
A.グッズなどの問い合わせが来ていると聞いています。データはもう少しお待ち下さい。まだ開始して3日ですから。

Q.通販などの放送外収入を見据えて、『7スタBratch!』で配信したらどうか
A.『7スタBratch!』のような番組は本当は系列に流せればいいんですが、なかなかあの時間帯は流せないので、今、ローカルでやっています。あの番組でいえば、本来はネットで放送できるのが一番です。
『ピラメキーノ』の場合は、番組を始めるときから、イベント会場に視聴者の皆さんに集まってもらったり、「キッザニア東京」でアクティビティをやったり、グッズ・CD販売をしたり、全体として利益になることを目標としている番組なんです。テレビ東京として新しい形の番組なので、是非、こういう実験を、ということになりました。
この実験で実りがあれば、その先も、さらにその先もあるかもしれないし、おおいに期待はしていますよ。でも、まだそんな程度です。そう大げさに考えていただくほどのものではありません。

Q.民放連・広瀬会長は、同時配信について否定的だったが
A.特別なコストが必要なほど(サーバーに)負荷がかかっているとは聞いていません。
ビジネス的に成り立つかどうかはそれぞれの各社の判断ですよね。NHKについていえば、公共放送として、ああいう考え方を持つことはありうると思っていますが、料金制度を含めて全面的に替えるということになると、もうちょっと国民の理解を得る必要があるかもしれません。何のために必要なのかということについて示さないと、なかなか理解を得にくいという気がします。料金制度を含めて、新しい公共放送のスキームを作るということなのか、改めて公共放送と民間放送、この二人体制についてどういうふうに考えるかという議論は必要になるでしょうね。両方で日本の放送文化を支えてきたわけですから。どういう共存の仕方があるか、ということを、きちっと議論していく必要があるのではないかと思います。
受信機を持っていない家庭からも料金を徴収するということになると、それは"税金"だね、ということになりかねない。それを視聴者がどう考えるか。強固な基盤を持つ放送局が担う公共放送と、我々民間が広告をいただいて無料で配信する放送と、どういうふうにやっていくか、その点についてやっぱり議論がいるのではないでしょうか。

Q.NHKが同時配信を実現した場合、民放がダメージを受けることはあるのか
A.そういう強固な公共放送と僕らがどう共存するのか、僕ら自身の努力や工夫が試されることにもなりますが、そのときの役割分担をどう考えるかですね。今も大きな番組はほとんど全国で一斉に放送されているわけですが、少なくともさらに一段、強固な公共放送の枠組みができるということは、我々にとっては相当の驚異です。民営圧迫にならないよう、いろいろな住み分けの考え方を話していかないとならないと思います。
強固なだけでは(民業の圧迫には)ならないと思いますが、同じようなことをやっていたら、相当な競争相手です。僕らがどういう武器を持たせてもらえるかという話だと思います。

<2010年を振り返って>
完全地上デジタル化まで、残り8ヵ月、あと241日となりました。そういったこともにらみ、今年ホールディングスを設立しました。メディア集合体という新しい形で、相互の協力体制を密に、このデジタル時代を切り開いていこうというスキームにしましたが、これからその中味を詰めることが課題として残されています。
地デジに向けては、きのう総務省が、デジタル受信機の世帯普及率を90.3%(9月調査)と発表しました。ここまで普及率は来ましたが、残り10%をつぶすべく民間放送事業者として最大限の努力をしていく必要があると感じています。周知徹底について、もっと工夫の余地がないか、いろいろ考えていきたいと思っています。とにかくラスト1マイル、そこを大事にやっていきたいという決意です。

≪会見者≫
代表取締役社長 島田 昌幸
常務取締役 編成局、コンテンツ契約局、メディア・アーカイブセンター担当 辻 幹男
常務取締役 経営戦略局、広報局、新規事業推進室担当 三宅 誠一
取締役 コンテンツ事業局、デジタル事業局担当 井澤 昌平
上席執行役員 アニメ局長 兼 営業局担当補佐 田村 明彦
編成局長 多田 暁
広報局長 狐﨑 浩子

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