定例社長会見2005年11月

菅谷社長11月定例会見

≪中間決算≫
先週、中間決算を発表した。売上高は1年前と比べて1.1%減だが、昨年はオリンピックがあり40周年でもあったことを考えると、想定の範囲内と思われる。一方、営業利益は15.8%増。経常利益は19.0%増となり、上場後初の中間決算としてはまずまずの結果だと思う。営業利益率も6.3%と目標の5%を上回っており、2003年度から3期連続の増収増益の見通しを修正していない。

また、中期計画では目標数値として07年度までに、視聴率「ゴールデンタイム10%、プライムタイム9%、全日5%」の達成を掲げているが、10月クール第7週現在での年度平均は、GH 8.4%、PT 7.8%、全日3.7%と前年同期比GH・PTで+0.1 全日±0という状況。視聴率の向上は、極めて厳しい戦いとなっているが、中期計画全体の総論としては、滑り出しは順調とみている。また10月クールに入ってクール平均はGH8.9%、PT8.2%、全日3.8%と改善傾向が見られるので、これを維持してがんばりたい。

連結対象ではないが、BSジャパン(BS−J)についてふれると、テレビ東京では、今年の7月にBS業務推進本部を組織し、BS-Jからの業務委託を受ける形で営業や制作・技術が全面的にバックアップする体制を敷いた。こうした取り組みの効果もあり、当期損失は6億1886万円と前年同期比−47%と損失幅が縮小した。民放連などで一体化などの議論もされているが、わが社のような別の形でスタートしている会社もあるので、一体化だけではなく自由度を広げてもらいたいと考えている。各社の事情が異なるので、議論を深めていただきたい。


≪番組動向と10月クール視聴率≫
新番組では、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ」が着実に視聴率を上げている。11月4日の9.5%が最高で、過去5回の平均は8.3%となっており、今後に期待している。「三宅式こくごドリル」は、10月25日の7.4%が最高で平均は6.2%。他局で類似番組があるということもあるが、テンポや情報の整理の見直しをしていく方向で対策を練っている。

深夜ドラマの「ドラマ24 嬢王」は初回4.2%だったが、毎回徐々に数字を上げ、11月18日には6.4%とスタート以来最高の視聴率となった。これは連続ドラマを作っていくというポリシーの基に、実験枠として若者向けにはじめたドラマ。1月クールではV6の長野博主演の「2ndハウス」を予定しており、1クール(12本)のシリーズドラマを放送していく。こういったもので、制作陣の自信をつけてなるべく早い時期での連続ドラマをたちあげたいと考えている。
深夜ドラマは全日視聴率に関係ないが、その他の番組も力をつけているものもあり、日本シリーズやプレーオフなどの特番などもあったので、10月クールの視聴率は上がっている。今のポリシーで行ける確信を持っているのでこのままがんばっていこうと思っている。

≪営業関連≫
10月以降キー局全般に、景気回復や株価の上昇にも関わらず、スポットを中心に伸び悩んでいる。テレビ東京としては10月までのタイム・スポット合計の収入は前年度を0.4%下回っているが、スポットは27ヶ月連続で伸びている。他局に比べてスポットの比率が低いわけだが、一昨年くらいからスポット部門を強化して、その伸び率は各局でトップである。スポットは局イメージとの連動も大きいので、そういった意味でも伸ばしていきたい。

≪年末年始番組≫ 
1月2日午後2時からの10時間ドラマ「天下騒乱」の撮影は順調に進んでいる。今回の主題歌は中森明菜さんが歌う「落花流水(らっかりゅうすい)」。新春ワイド時代劇では、'88年放送の「花の生涯」からテーマ曲を決めて、番組を盛り上げて頂いているが、今回は歌唱力、存在感ともすぐれた中森明菜さんにお願いした。私もドラマの撮影現場に行ったが、いいものができると確信している。
大晦日は恒例の「年忘れにっぽんの歌」の後、紅白歌合戦の裏番組については「人はどこまで人を信じられるか?~敵か味方か~(仮)」を放送する。アメリカの人気クイズ番組のフォーマットディールで、今田耕司さんと東野幸治さんにMCをお願いした。紅白の裏は難しい枠だが、現在放送している夕方のベルト番組「ぶちぬき」などにもあるような吉本興業との関係をいかした番組にしたい。

≪今年を振り返って≫
テレビ東京に関していうと、上場後の翌年が大事だと言われており、そのつもりでいたが、中間決算で、二桁の増益になったということは80点くらいではないか。また、4年前に立ち上げたテレビ東京ブロードバンド(TXBB)が、この12月12日に上場する予定。これは評価して頂きたい点。もうひとつはBSジャパンの再建問題についても成果をだしつつあると思っている。
もうひとつはライブドアや楽天のテレビ界への挑戦ではないだろうか。TXBBをたちあげて配信をした頃からテレビとネットの関係は研究してきたが、このような状況になった以上、鋭意取り組みの準備を進めていかなければならない。「テレビ受難の年」ともいえるが、受難で終わらせず、それを糧として一段とテレビ界全体として「信頼性・公共性」を追及していかなければならないと反省している。                  
TXBB上場の意味の是非を問う論調がある、私としては会社として一流となった証拠であり、企業にとってはスタートだと思っている。テレビ東京のITセクションを分離して、ここまできたわけなので、グループとしての成果の一歩だと思う。

≪放送と通信≫
前から申し上げているように放送が通信を活用するのはあると思うが、融合はありえないと考えている。技術革新によってテレビとネットの一体化は始まりつつあるが、テレビとネットの機能は本来的に異質であり、経営体質となると全く異なると思う。テレビ東京にネット局が少ないという面では、インターネットの活用は有用性ありと感じているが、まだ機が熟していないのではないだろうか。