ゲームセンターワタナベ 営業日誌

営業日誌#4

1987年1月某日(冬)

礼治~~~? 礼治く~~~ん? ちょっと~? わかんないことがあるんだけど~? ……おかしいな、返事がない。ただの浪人生のようだ。……って、礼治く~~ん? あ~~~もう、キッドも最近店に現れないし、メタルスライムはすぐ逃げちゃうし、変なおじさんには絡まれるし、もう、ゲームセンターワタナベはもうじき「しんでしまうとはなさけない」、だよ。あーあ『ドラクエII』か、いいなァ。ゆうしゃもおうじょとよろしくやってるようだし、おれも何かいいこと、ないかなァ……。

しかし、『ドラクエII』か……。パチンコに並ばずに、おもちゃ屋に並べばよかったかな……。ウチと同じで、いつもは閑古鳥が鳴いてる商店街のおもちゃ屋とか、ディスカウントショップも、あの日は朝から人が居たもんな。ゲームの行列とは思わなかったけど、お客さんが『ドラクエII』持ってたの見て、しまった! って思ったな。

でもあれだ、ちょっと目を離したスキに、礼治が『ドラクエII』持ってたのには驚いた! なんだアイツ、受験勉強あるってのに、何やってんだ。お父さんが代わりにレベルを上げといてあげるっていってんのに、どっかに持って行きやがった! まったく、誰のおかげで浪人できてると思ってるんだ。

あーあ、『ドラクエII』、礼治が持って行っちゃったし、店のゲームでもやるか……。最近はまた綺麗になっちまってなァ。そんな中でもお気に入りはこれ、『アルカノイド』ね。懐かしいなぁ、ブロック崩し。うちの礼治は『積木くずし』ってか。ホント、どこ行きやがったんだ、アイツ……。ま、いっか。そのうち戻ってくるだろ、おれの『ドラクエII』を持って。

お次は『ファンタジーゾーン』か……。色が綺麗だな。お金を集めて買い物をするのが斬新だな。それから『熱血硬派くにおくん』か。おー、長ランか。白の長ランとは、あまり見かけねえな。応援団か? ボタンが3つ……。これはキッドが来たときにでもやってもらおう。あとはこれよ! ゲームセンターワタナベご自慢の一品、『スペースハリアー』……『ポールポジションII』は場所をとるから親戚の倉庫に預けちゃって、代わりにこれをリースで入れたんだが、これはすごいだろ? ド迫力だ。スペースだよ! ハリアーだよ! ハリアーって何だ!? なんかよくわからんけど、すごいだろ? ……また借金増えちまったけど……。

GAME

  • 【画像】アルカノイド
    『アルカノイド』 タイトー 1986年7月稼働開始

    かの『ブレイクアウト』(アタリ/1976年)に端を発する、いわゆる「ブロック崩し」ブーム(1970年代後半)よりずいぶん経ってからのリメイク作。今では当たり前の「リメイク」だが、この頃から『プランプポップ』、『リターン オブ ザ インベーダー』など、80年ごろのゲームがチラホラリメイクされ始めた。とりわけブロック崩しにおいては、同業他社からも同ジャンルのフォロワーが出るまでに至ったのは本作が最初かもしれない。トリビアとしては「ブロック崩し」というゲームはジャンル名であり、そのものの名前のアーケードゲームは存在しないこと、オリジナルとされる『ブレイクアウト』、こちらはかのアップル社のビッグ2スティーブ、故スティーブ・ジョブス氏と、スティーブ・ウォズニアック氏がアタリ在籍時代に基板のコストダウンで参加していた、という2点を押さえておけば明日の飲み会でもドヤ顔できることであろう。

    TOUCH!PLAY!TAITO(外部サイト)
    対応機種:iOS
    スクウェア・エニックス(外部サイト)
    対応機種:DS
  • 【画像】ドラゴンクエスト
    『ドラゴンクエスト』 エニックス(現スクウェア・エニックス) 1986年5月27日発売

    この番組をご視聴頂いている諸兄にはもはや説明不要の国民的RPG。多くの日本人にRPGというものを知らしめたのはこの『ドラクエ』であることは間違いない。ただ、『I』からいきなり100万本で大行列、という売れ方ではなく、最終セールスは150万本以上となっているが、このころはジワジワと浸透していった売れ方だった。海外パソコンのヒット作『ウルティマ』シリーズのマップ移動と、『ウィザードリィ』シリーズの戦闘をお手本に、『ポートピア連続殺人事件』で培ったわかりやすさのノウハウをもって、当時はパソコンの独壇場であった“RPG”を家庭用ゲーム機に持ち込んだ功績はあまりにも大きく、アクションまたはシューティングばかりだった国産ゲームの景色を変えたのだった。『ドラクエ』の登場により、アクションゲームが下手な人でもゲームの面白さを実感できるようになったのである。

    スクウェア・エニックス(外部サイト)
    対応機種:iOS / Android
  • 【画像】ドラゴンクエストII
    『ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々』 エニックス(現スクウェア・エニックス) 1987年1月26日発売

    前作からわずか半年で発売された『II』。『I』は売り切れ続出、とまでは行かなかったものの、「週刊少年ジャンプ」によるタイアップも含め宣伝効果はバッチリで、発売日には行列もでき、以後数か月は入手困難となった。劇中で猫も杓子も『ドラクエII』という表現があるが、実際に大行列などの社会現象にまで至ったのは『III』。それでも240万本以上を売り上げている怪物ソフトである。前作と比較すると3人によるパーティプレイ、ユーザーインターフェースの改善、魔法の増加、そして誰もが涙したロンダルキアの洞窟を代表する難易度の高さ。裏ワザ上等な80年代にはこれがちょうどいい謎解きだったのかもしれない。実際、2005年にリリースされた携帯電話版ではかなりマイルドに難易度調整が入っている(2回め以降のプレイヤーに対する配慮かもしれないが)。メモリーバックアップもなく、写真も簡単に撮れない時代に、最大52文字のパスワードを記録させる……というのも懐かしいを通り越してそもそも経験のない視聴者も多いのでは。

     

    なお、劇中で3人がついにロンダルキアの洞窟を突破して……というシーンがあったが、その後のザラキやイオナズン地獄を彼らがどうやって切り抜けたのかが気になるところである。

    スクウェア・エニックス(外部サイト)
    対応機種:iOS / Android
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