定例社長会見2009年10月

島田社長10月定例会見

<『柔道グランドスラム東京2009』について>
『柔道グランドスラム東京2009』を、12月11日(金)~13日(日)に放送します。
今年は大会名が「柔道グランドスラム東京」に変更になりました。これは開催の形が今年から変わったためです。これまでの形は、講道館と全日本柔道連盟(全柔連)が主催し、テレビ東京が特別後援・放送をしてきましたが、今回から主催が国際柔道連盟になり、全柔連が主管をし、講道館は特別後援になりました。これは、日本での「柔道グランドスラム」が、「IJF(国際柔道連盟)ワールドツアー」の一つとして、オリンピック、世界選手権に次ぐ、重要な大会として位置づけられたためです。当社としては改めて契約を結び直して、大会の開催に協力します。いい番組を作って放送したいと思っています。
国際柔道連盟主催の試合ですので、柔道衣は白と青という形になり、視聴者にとって非常に見やすくなると思います。また、今年から世界ランク制が導入され、これまで実績を残してきた選手であっても、ポイントの高い「柔道グランドスラム東京」に出場し、きちっとポイントを取らなければなりません。そういう意味では、位置付けが重くなったと思っています。
出場選手は、いずれ全柔連から発表になると思いますが、世界から第一線の有力選手が多数集まってくれることを期待しています。さらに、準決勝以降は一つの畳で試合が行われるため、映像的にも、会場にいらした方にも分かりやすく、注目しやすいと思いますので、我々としても力を入れてやりたいと思っています。3夜連続で19時から放送させていただきます。

大会を盛り上げるために、アナウンサーユニットを結成することにしました。「柔道IPPON組」という女性アナウンサー3名と男性アナウンサー2名からなる、計5名のユニットです。「世界卓球2009」の時は、「ピンポン7」という女性アナウンサーユニットが大会を応援させていただきましたが、今度は柔道衣で盛り上げたいところです。
11月1日(日)には、この「柔道IPPON組」のお披露目イベントを、池袋サンシャインシティで行います。大会チケットについても10月31日(土)から発売されますので、こちらもよろしくお願いします。

(辻取締役)
11月1日(日)のイベントには、選手もお呼びして、アナウンサーに技をかけるといった実演も予定しています。なお、ユニットの一員である林 克征アナウンサーは、黒帯の腕前です。
全柔連のご協力で、男子の篠原信一監督、女子の園田隆二監督をはじめ、8月の世界選手権の女子金メダリスト3選手、福見友子選手(48kg級)、中村美里選手(52kg級)、オール一本勝ちの上野順恵選手(63kg級)といった有力選手が勢ぞろいすることになりました。

<編成関連>
視聴率の方は、依然苦戦を強いられています。HUTが相当低下しているということ、BS・CSといった「その他」視聴がスポーツを中心に増えているということ、それによってテレビ東京の得意としてきた視聴者層 M3・F3が流れている傾向にあるということ、加えて、私たちのレギュラー番組の力不足ということ。こういったことが、いろいろな形で重なってこういう結果になっていると思います。
視聴率は、GHが、4月クール7.0%、7月クール7.2%、上期全体で7.1%と、いずれも前年に比べて0.8ポイントの低下です。PTが、4月クール6.6%(前年比-0.8ポイント)、7月クール6.8%(同-0.7ポイント)、上期全体で6.7%(同-0.8ポイント)。全日は、4月クール、7月クール、上期いずれも3.2%(同-0.3ポイント)という結果でした。

光がないわけではありません。4月からスタートしたアニメ『毎日かあさん』が徐々に視聴率を上げており、この種のアニメとしては相当健闘しています。『たけしのニッポンのミカタ!』も、波はあるものの、新しい視聴者層を獲得し、我々としてはいろいろな展望が開けている思いがしています。
既存のレギュラー番組の中では『出没!アド街ック天国』が健闘しています。各局の期首編成の影響でこの2週くらい視聴率が落ち込んでいた『開運!なんでも鑑定団』も、今週は15.2%という高視聴率を獲得しました。我々のステーションカラーを形成している、こういった番組が元気だということです。
テレビを進化させるためにどういう番組を作っていったらいいのか。様々な視聴者からの批判、クライアントの意見、こういう時こそ そういうものを受け止めて、いろいろ模索をし、実験をしたいと思っています。

10月クールに入っても、視聴率としての厳しさは依然として続いており、第4週終了時点(9月28日~10月25日)で、GH7.0%(前年比-0.9ポイント)、PT6.5%(同-1.0ポイント)、全日3.1%(同-0.4ポイント)。各局の期首編成の攻勢に相当遭った結果だと思います。通常編成に戻ってきた先週くらいから、どういう戦いができるかというところでしょう。
新番組では『空から日本を見てみよう』が好調なスタートを切りました。単発の放送でいい感触をつかんでいた番組で、それをレギュラー化しました。出だしは上々だと思います。映像的な新しい展開もうまく取り込んでいますので、こういう番組をどうやって育てていけるかということだろうと思います。
同じGHの新番組『ザ・逆流リサーチャーズ』については、まだ我々が考えていた意図どおりの番組ができあがっていません。まだまだ試行錯誤が続くと思っています。

大晦日恒例の『年忘れにっぽんの歌』ですが、去年の放送をもって「新宿コマ劇場」が閉鎖となりました。そのため、42回目を迎える今年は、「五反田ゆうぽうと」からお送りすることになりました。
「日本シリーズ」は第7戦の中継の権利を取得しました。我々としては、なんとか7戦までもつれてほしいところです。テレビ東京がこれまで中継した日本シリーズでは、高い確率で日本一の瞬間をお届けしていますので、今年もぜひそうなってほしいと思っています。
また、11月14日(土)には、サッカー日本代表の中継が決まりました。国際親善試合「南アフリカ×日本」です。南アフリカで開催するアウエーの試合となりますが、テレビ東京が代表戦を中継するのは約3年ぶり。いい試合を期待しています。

<営業関連>
8月の営業実績は、タイムが前年同期比-31.1%、スポットが-4.6%、タイム・スポットの合計が-25.9%でした。8月のマイナスが大きいのは、前年北京オリンピックがあった反動です。9月は、タイムが前年同期比-15.9%、スポットが-15.6%、タイム・スポットの合計が-15.8%。その結果、上期の営業実績は、タイムが前年同期比-16.3%、スポットが-11.9%、タイム・スポットの合計が-15.1%となりました。
予算は達成しましたが、上期については相当厳しい予算を組んだということです。実際は前年比で見ると15%減です。去年も相当のマイナスであり、今年もそこからさらに15%減っているのですから、相当ひどい状態が続いているということです。
下期も見通しはとても厳しいようです。むしろ、上期以上に厳しいかもしれません。去年の下期は、急な集中豪雨状態になりましたので、それと比較して今年は少し頑張りの要素を入れたのですが、それでは通用しないかもしれません。下期は相当厳しく見る必要があるということで、今、最終の作業をしているところです。

Q.明るい材料は
A.とにかく番組制作費はなんとか今の水準を維持しようと、上期は覚悟してやってきて、予算を達成しました。そういう意味では前へのエネルギーが少し沸いています。予算割れでもしていたら、気持ちのうえでも沈んでいたでしょう。制作会社の皆さんにはご迷惑をかけていますが、そういう方々の協力を得ながら、社員がみな覚悟を決めて、自分たちの身を引き締めて、目標値は確保したということです。それが下期へのいいバネになってくれればと思っています。

Q.HUTの低下以上に視聴率が落ち込んでいるのではないか
A.例えば、19時台は相当の数のアニメを放送しています。視聴率的に言うとこれは厳しい。しかし、アニメはある意味、番組自体がそれでビジネスになっている面があります。会社経営としてどちらがいいのか、今、模索状態にあると私は思っています。19時台のアニメは、全体の視聴率を下げている要因のひとつであり、これは率直に言って社内に議論があります。でも、これから番組単体の収益性ということを考えるのであれば、このアニメの考え方はひとつの方法だろうと思っています。アニメ局をこの4月に作りました。ここでいろいろ開発して、それを実際に放送し、視聴者に喜んでいただいて、提供スポンサーにも喜んでいただいて、関連するビジネスも生まれてくるのであれば、そのような考え方をもう少し突き詰めてみたい、ということです。
また、22時台では『ルビコンの決断』という番組を始めました。ドラマ仕立ての報道番組ですが、最初からそんなに視聴率を取れるとは思っていませんでした。テレビ東京の22時台というのは、『ガイアの夜明け』『カンブリア宮殿』『ルビコンの決断』『美の巨人たち』といった番組を並べています。そのような番組が、我々の狙っている層への訴求をどういうふうにしていくのか、ビジネスとして成立するのか、というひとつの実験をしていますから、これも承知の上だということです。
視聴率だけ狙うのであれば、時代劇の方がいいのですが、残念ながら時代劇はそこそこの視聴率はとれても、ビジネスとして成立しないという現状があります。時代劇のチャンスはまだ狙っていますが、違うモデルもいろいろ模索する必要がある。私はそう思っているので、社内のいろいろな思いを封殺してやっています。ある意味では多少覚悟の上ですが、営業的にこれがどう影響するかということを、注意深く見守りながら番組作りをしていかなければなりません。
NHKと民放5局が、同じような番組を作って、同じような番組を流すという時代は、もう終わったと私は思っているんです。僕らは小ぶりですが、僕らなりの番組を作るということを徹底したい。そうしていかないと、完全デジタル時代に生き残れない。私はそう思っています。

Q.アニメはもう大ヒットするソフトではないのでは
A.かつての「ポケットモンスター」のように、高視聴率がとれる時代ではなくなったのかもしれません。しかし、今でもポケモン映画を製作すれば、ランキング上位の興行収入を記録します。「NARUTO」も海外で根強い人気を発揮し、映画もしっかりした興行成績をあげています。全体で見ると、ある水準の視聴率が取れれば、いろいろな展開が可能なのではないでしょうか。アニメの場合は、世帯視聴率よりもCやTの占有率を見たいと私は思っており、その層へのビジネスが成立していれば、それで良しとすべきではないでしょうか。

<事業関連>
(辻取締役)
アニメ局からの話題です。
2000年4月に放送がスタートしたアニメ「遊☆戯☆王」が、10周年の区切りで劇場版の製作を進めています。10年の間にいろいろな関連商品が出ていまして、特にカードゲームは、世界で最も売れているカードゲームとして先日ギネスブックに登録されました。その枚数は、226億枚という壮大な数で、いろいろな派生ビジネスを成功させているわけです。ちなみに「ポケットモンスター」は140億枚ですから、数でいえば圧倒しています。
来年の1月23日から公開する10周年の記念作品は「10thアニバーサリー 劇場版 遊☆戯☆王~ 超融合!時空を越えた絆~」。ワーナー・マイカル・シネマズ、TOHOシネマズ、T・ジョイなど約100スクリーンで公開する予定です。3D映像ですので、眼鏡をかけて楽しんでいただく作品となり、ゲスト声優でロンドンブーツ1号2号の田村淳さんの参加も決まりました。放送スタートから10年経っていますので、小学校低学年の頃見ていただき、いまや大人の方、そして今の視聴者の方、そんな方々が一緒に盛り上がることができる上映イベントにしたいと考えています。来年は、アメリカの放送も10周年を迎えますので、アメリカでの上映も検討中です。

<その他の質問>
Q.政権交代による報道番組への影響は
A.今、国の大きな変わり目の時ですから、その変わり目をうまくとらえる番組を作ってほしいと言っています。圧倒的多数の国民が選択した変化ですから、この変化に即して番組を作ってくれということです。政権に対して冷ややかに番組を作るという手法もありますが、そういった作り方だけではなく、何がどう変わろうとしているのか、もう少し新政権の変化のところが分かるように作ってくれ、と言っています。
新しい大臣も副大臣も政務官も、官僚の手を借りずに自分で答えているため、物言いが慎重で番組作りはなかなか苦労しているようです。方向もだんだん固まってきているでしょうから、これから自信を持っていろいろな議論をしてもらいたいと思っています。ハネムーン期間が終わった年末の頃に、どのような集大成のものを作れるか、それを検討するのも良いのではないでしょうか。それくらいのつもりでやってくれと申し上げています。

Q.今季の巨人戦総括は
A.今季は交流戦を2試合放送しました。
クライマックスシリーズは、セ・パとも盛り上がったそうですね。そういう流れをやはり本当はペナントレースにつなげたいところですが、BSだけで盛り上がっていても、我々はつらいところがあります。これから先の野球中継をどう考えていくか、岐路に立っているのかなと思います。
来年以降、菊池雄星投手がどういうデビューをするのか、斎藤佑樹投手がどういう形でプロの世界に入ってくるのか。ゴルフの石川遼選手ではありませんが、新しいスターが誕生すれば、ガラッと変わることがあると思います。そのような時に備えて、体制だけは整えていきたいと思っています。

Q.「優良放送番組推進会議」の結果は視聴率と異なるが
A.率直に言って、評価していただいたことは大変うれしいこと。『美の巨人たち』も『ワールド・ビジネスサテライト』も、視聴率では下位でした。41社の大手企業の社員の方々によるアンケートということで、そういうターゲットにはけっこう見てもらえているんだなという実感があり、そういう方々に好印象を持ってもらえたということは、大変な応援歌だと思っています。
現実のビジネスは、また違う指標で行っているので、評価に対してあまり有頂天になっているわけにもいきません。視聴率というのは番組の市民権ですから、ある程度市民権を得るように、一人でも多くの人に見てもらえるように、というのが番組の基本です。そういう意味では視聴率をきちっと取るということが大切だと思います。これから番組のビジネスモデルを考えていく上で、自分たちの番組がどの層にどういうふうに訴求しているのか、私たちがしっかりした考え方と、データをもつこと、それをしっかりクライアントに説明できるようにしていくということが必要ではないでしょうか。

(広報・IR部まとめ)


会見者: 代表取締役社長 島田 昌幸
常務取締役 編成局、制作局、ドラマ制作室、報道局、スポーツ局担当
兼 BS業務推進本部長補佐 藤延 直道
取締役 コンテンツ事業局、デジタル事業推進局、アニメ局、コンテンツ管理センター担当 辻 幹男
上席執行役員 経営戦略局長 兼 関連企業統括室長 三宅 誠一
編成局長 多田 暁