勝村コラム

2018年12月16日(日)

高校卒業して会社に勤めたが、10メートル先に座っている部長の席にたどり着くまで、あと30年かかるのかぁ〜と考えて、会社を辞めた。会社勤めの時は、野球ばかりでサッカーもほとんどやれなかったし、なんか身体を鍛えないとなぁ〜って漠然と考えて、トレーニングセンターに通うことにした。

時間が無限にあったから、週4回通った。筋肉を休ませる必要があったから、敢えて4回に抑えたのだ。専用の器具を使って筋肉を鍛えるのは初めてだったから、楽しくて楽しくてたまらなかった。当時のトレーニングセンターは、基本的にボディビルダーになるためのものだった。

もちろんボディビルダーになるつもりはなかったが、筋肉がついて、身体が変化してくると、ボディビルの雑誌とかにどんどん目がいくようになってきた。鏡を見ると、少しポーズを取ってしまったりして、少し顔が赤くなった。

当時ボディビルの世界では、アーノルドシュワルツェネッガーが、スーパーチャンピオンだった。ボディビル世界一を決めるアマチュア大会、ミスターユニバース。そこで優勝したチャンピオンたちが参加出来るプロの大会が、ミスターオリンピア。そのミスターオリンピアで、6連覇の記録を持っている。

「鋼鉄の男,パンピングアイアン」というシュワちゃんのドキュメンタリー映画も公開されていて、当時トレーニングしている男たちのバイブルであった。

シュワルツェネッガーがいたから、常に二番手に甘んじていたのが、ルー・フェリグノ。ドラマの実写版の超人ハルクの変身後を演じていた。晩年のマイケルジャクソンのトレーナーもつとめていたらしい。

トレーニングを始めて、初めて筋肉を意識することになる。

意識。

演劇を始めた時にも、意識というワードがどれほど大切なのかを改めて知ることになる。今回のブレインは、運動科学者の高岡英夫さん。

70歳とは思えない、身体とエネルギーの持ち主。筋肉、骨、すべてを、理解して、意識する。筋肉をリラックスさせ、必要な筋肉だけを最大限の力が出せるようにする。筋肉は固い方がすごいと思っている人が多い。元中途半端なボディビルダーとして語らせていただきますが、普段のボディビルダーは基本的に丸くてぷよぷよである。

みなさんが知っているボディビルダーは、所謂、ムキムキマン。あのムキムキは、大会のために減量に減量を重ね、彫刻のように計算して作り上げた、筋肉の芸術作品なのだよ。普段のボディビルダーは、丸ぷよぷよ。

筋肉を大きく作るために、必要なプロテインやタンパク質などを摂取して、脂肪の下に、理想の筋肉がつくように想像しながら、筋肉を大きくするトレーニングを続ける。

筋肉の修行僧なのだ。筋肉の鍛え方は、伸ばして縮める。これだけ。縮んだ時筋肉は固くなり、伸ばした時筋肉は柔らかくなる。負荷を大きくすれば、つまり、バーベルの重さを増やせば筋肉は大きくなる。

非常に単純なことなだけに、奥が深いのだよ。筋肉にも才能があると、コーチに教えられた。せっかく鍛えた才能ある筋肉も、使い方次第では、本来の力が半減してしまう。筋肉の本来の力を発揮させることができる近道が、高岡先生のゆる体操なのだ。筋肉の本来の力を発揮させるために、筋肉をゆるめる。

簡単なようで非常に難しい。サッカー選手でも、技術の高い選手の身体を観ると、みんな力が抜けている。能力の高い選手になればなるほど、力が抜けている。これは、サッカーだけに限らず、すべてのことに通じている。

力を手に入れるためには、力を抜く。簡単で難しい。芝居でも、上手い人の演技は力が抜けている。力をコントロールすることが、世界を制する。早く力を抜いた芝居とサッカーがしたいと、強く感じた回になりました。

さっそく今日から、ねばねば言いながら、ゆる体操を始めようと、力強く思った。それじゃダメじゃん。

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