勝村コラム

2019年2月10日(日) これからのスポーツクラブ

ウォーキングサッカーを紹介させていただいた。こんなサッカーがあってもいい。今回はこの一文だけで十分なんだけど。今までも、いろいろな種類のサッカーを紹介させていただいてきた。それぞれ面白く、興味を持つことができた。だが、問題は、その後のことなんだろうと思う。継続できるのか?

発祥の地イギリスでは、たくさんの競技人口があるそうだ。実際、試合をすると楽しい。今、私は舞台の真っ最中である。前にも書いた気がするが、私は20年以上前から舞台のアップでサッカーボールを使っている。

何故か?

本当は球を蹴るのが好きだからというだけなんたけど、無理矢理理由をつけると、、、舞台のメソッド、身体の使い方、体力の向上、演劇偏差値を上げる、コミュニケーションをとる。まあま、そんなとこかな。楽しいし。

サッカーボールを使う理由をあげたらきりがないのよ。本当に。今も、女子3人、男子3人でサッカーボールを使って遊んでいる。もちろん、サッカーボールを使うことに興味を持たない人もいる。どうでもいい。強制ではない。

だが、サッカーボールを使った訓練を繰り返した俳優と、そうでないと俳優の動きは変わってくる。いいか悪いかは別として。ボールは言葉である。プロ選手のボールを扱う技術を観てもわかるように、プロ選手のボールには、意思があり、夢がある。

誰に、どこに、どうやって、どんな感情で、どんなアイデアでボールを届けるのか?

言葉を使う匠ならわかると思うが、言葉も、誰に、どこに、どうやって、どんな感情で、どんなアイデアで言葉を届けるのか?

球も言葉も、自由に扱うには、激しい訓練は欠かせない。サッカーのポジショニングもしかり。演劇では、ミザンセーヌという。頭のいい選手が、常にクレバーな位置にいるのと同じように、頭のいい俳優は、クレバーな位置を常に確保している。潜在的な能力を持っている人間はたまにいるが、基本的には、訓練で獲得していくのだ。

んで、今回、ブレインの佐藤さんに教えていただいたウォーキングサッカーを、取り入れてみた。女性はサッカー未経験。男子は軽く経験しているくらい。ウォーキングサッカーが盛り上がってる盛り上がってる。笑っ

スピード、フィジィカル、空間を奪われた経験者は、未経験者とほぼ同じ条件になる。それまでサッカーボールで訓練したことを、技術的なことや、能力的なことも含めて、経験者、未経験者が同じ条件で試合をすることができた。みんなとても楽しそうに。ほんとに素晴らしいことだと思った。そして、前述した問題。継続できるのか?

これは難しいことだ。経験上、楽しいことはわかっている。では、この一回限りの出演者がまた集まり、ウォーキングサッカーをするのか?

難しい。何かのイベントの一環で、老若男女が集い、ウォーキングサッカーをやる。これは成立しやすい。だが、日本のスポーツは、学校で行うことが基本だ。学校単位でスポーツをしていると、外部の人間が、そこに入ることは難しい。

ブラジルのスポーツクラブに行った時のことも書いたが、日本のスポーツをする感覚とはまるで違う。各々のスポーツが、ハードルが低いので、そのスポーツクラブに入っていれば、どのカテゴリーのスポーツにも参加できるのだ。サッカー、バスケット、水泳、テニスなどなど。

それぞれ、同じエンブレムのついたシャツを着ていて、どのスポーツにも老若男女が自由に参加できるのだ。こんなスポーツクラブなら、ウォーキングサッカーも誰でも楽しく参加できる。ブラジルのスポーツクラブを経験してから、そんなスポーツクラブに恋い焦がれている。日本が目指すのは、各々のスポーツのハードルの低いスポーツクラブなのだ。

日本もそんなスポーツクラブが増えてはきている。だが、まだまだ時間がかかる。高齢者と子供が毎週、同じスポーツクラブで、汗をかいてコミュニケーションをとる。若者は大人と会話することで、知識や経験を広げることができる。

大人は若者と会話することで、エネルギーを吸収し、若い情報を受け取り、たくさん会話することで、様々なことが活性化する。若者は大人を大事にして、若者も大人に畏敬の念を抱く。

そんな理想的な「場」がスポーツクラブなのだ。常々言っていることだが、日本はそれぞれのスポーツの協会などが多い。もちろんいいこともあるが、日本代表のユニフォームが、それぞれのスポーツでまったく違う。この違和感を感じている人はたくさんいると思う。

多分。日本代表のユニフォームがすべて同じ。これも私が死ぬまでに、叶えていただきたい、願いだ。ウォーキングサッカーが、その鍵を握っている可能性がある。ゆっくり、少しずつ、楽しく、老若男女問わず、誰もが仲良く、その地域で、その地域を活性化する。

そんな日は必ずくる。ウォーキングサッカーがメジャーなスポーツになることは、日本代表がワールドカップの優勝に近づくことでもある。海外のスポーツクラブの役割の大きさを考えれば当然だ。まずは、地域のみんなでウォーキングサッカーをやってみようではありませんか。

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