勝村コラム

2019年2月 3日(日) アオアシ

今回は読んだことがなかったサッカー漫画「アオアシ」を紹介させていただいた。ブレインは、原作のスポーツライターの上野さんと大ファンであるムーディー勝山さん。年とともに漫画を読まなくなり、不勉強でまったく知らなかった。

すみません。

まったくの白紙の状態でお話を聞いて、何となく理解した。なんとなくね。だって、読んでないからね。一応、控え室で1巻は読んだよ。んで、コラム書かないといけないのね(笑)。

白紙なもんで全体像は詳しく掴めない。付け焼き刃でのコメントは危険なので、わからないままにする。アオアシの特徴は、ユースの内情を扱ったことが大きな特徴だと。

そうかぁ〜。

んで、コラム書かないといけないのね(笑)。

wikiくんに相談した。歴代のサッカー漫画。驚くほど、たくさんのサッカー漫画がのっていた。私の子供の頃のサッカー漫画は、「赤き血のイレブン」。梶原一騎大先生原作で、私の地元埼玉の浦和南高校が、1969年に高校サッカー史上初の三冠(高校選手権・高校総体・国体)を成し遂げた逸話を元に書かれた作品でアニメ化もされて、大人気だった。その偉業を達成した、永井良和さんと、浦和南高校の名将松本暁司先生がモデルになった人気サッカー漫画だ。

永井良和さんは、浦和南高校出身の埼玉の英雄。古河電工でも活躍し、日本代表での活躍、初代ジェフの監督、あげたらきりがない日本のサッカー界のレジェンドだ。松本先生は、永井さんの他にも、日本サッカー協会の会長である田嶋幸三さんや、マリノスのレジェンドであり、日本代表でも活躍された貴公子水沼貴史さん、大熊清さんなども皆、松本先生の教え子である。もちろん他にもたくさんいますよ。

私が子どもの頃は、藤枝東の長池先生、帝京高校の古沼先生、浦和南の松本先生は、神の領域だった。ちなみに、私がサラリーマンを辞めて、浦和のリーグでサッカーばかりやっていた時にお世話になったチームは、この永井さんの出身校の浦和南高校サッカー部のOBのチームだった。私は19才。おじさんたちのチームだったが、えらく技術があり、すごいチームだった。

浦和の一部リーグで優勝すると、翌年の開幕戦を駒場の芝生のグランドでやることができた。この先輩たちのおかげで、芝のグランドに立つことができた。普段は練習も試合も、駒場の土のグラウンドだったので、当時、芝のグランドでサッカーができるなんて夢のようだった。

最高だった。

このチームのおかげで、松本先生率いる現役の浦和南高校と練習試合もやらせていただき、松本先生と軽くお話もさせていただいた。私は、浦和北高校という浦和の中では弱小チームだったから、浦和南高校とは練習試合すらさせてもらえなかったが、その試合で活躍して、松本先生に「君はいいねぇ〜、どこの高校だったの?」と声をかけていただいたことは、一生忘れない。

余談が長くなったが、サッカー漫画はその「赤き血のイレブン」が最初のサッカー漫画経験だった。

当時はサッカーに人気がなかったから、画期的なことだった。その他にも、「飛び出せ青春」とかサッカーを扱った青春ドラマがヒットしたが、サッカー物は、映像になりにくいからか、ヒットは難しかったようだ。で、今回調べた歴代のサッカー漫画。

すごい数だった。

驚いた。

様々な切り口で、本当にすごい数の作品が網羅されていてたが、まったく知らないものばかりだった。今回のお話で、ユースを描いたことがヒットにつながったとおっしゃっていたが、それは正解であり、正解でないことがわかった。これまで様々な切り口の漫画は書き尽くされていたことがわかったからだ。

もちろんサッカー漫画の金字塔、高橋先生の「キャプテン翼」は別格だとしても。

今回いろいろ調べてみて、キャプテン翼も、赤き血のイレブンの影響を受けているのではという箇所があって驚いた。高橋先生もおっしゃっていたが、サッカー経験がないが故に、大胆な技のシュートを編み出すこができたと。そして、登場人物の名前にも現れている。そうだと嬉しいなぁ〜。

で、「アオアシ」

ユースを題材にしたことが当たった要因なのか?確かにその切り口は今までにない画期的なものではある。が、地味でしょ?ユースを題材にしてるなんて。今の時代にあっていると言う。そうなのかな?

時代にあった作品かはわからない。昔、景気のいい時代は、流行は生まれるのではなく作り出すものだと言う名言があった。この「アオアシ」の素晴らしさは、総合力の勝利なのだと思う。今、ユースの内情を知りたい人がいるのか?

サッカー漫画を読みたい人がいるのか?

それはわからない。

「アオアシ」は流行を作り出した能力の高さである。数多くある漫画の中で、この作品が人気を獲得したのは、個々の能力の高さである。絵の魅力、取材のクォリティーの高さ、読者を惹きつける物語性。何よりも地味になりがちのサッカー漫画を、ユースの内情を、エンターテインメントに仕上げた力の凄さである。何かが欠けても、成立は難しかったであろう。

奇跡の作品であるが、奇跡を生み出した周到な準備と、大胆な技の連続性である。

先日、チェアマンの村井満さんとラインがつながった(笑)。番組では「アオアシ」を愛読しているチェアマンにもビデオ出演していただいた。何気にチェアマンをWikiってみた。

なんと、赤き血のイレブンを愛読し、その影響でサッカーに興味を持ったと書いてある。チェアマンは埼玉で一番偏差値が高い、浦和高校出身。浦和南高校とも試合を経験している。村井チェアマンのやられている仕事は、凄まじい。

就任後の内容を見れば明らかである。だが、その光の当て方が、「アオアシ」につながる。周到な準備、徹底した取材、奇抜なアイデア、スタッフへの信頼。そして、サッカーに対する愛情の深さである。

何かを変えると言うのは、こういうことなのである。何かを生み出すと言うのは、こういうことなのである。だが、すべては結果に結びつかなければ評価はされない。アーティスティックなことで一番大事なものは、過程である。

答えよりも式なのである。

「アオアシ」も、村井チェアマンも、過程が素晴らしい。しかも結果が伴っている。なかなかできることではない。村井チェアマンが「アオアシ」に惹かれる理由は、自己の投影でもあるのだろう。同じ感覚を持った人間が現れた時のうれしさ。

優れた作品と優れた人間。それぞれ、続きが楽しみだ。そして、この「アオアシ」を読み、影響された子どもたちが、村井チェアマンのようにサッカーを愛し、大人になり、チェアマンになって、未来のJリーグをさらに素晴らしく、変革して行ってくれるのだろう。
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